鉄道事業者が直面している事業環境の大きな変化は、事業課題の枠を超え、社会の課題へと発展しています。PwC Japanグループでは、将来の鉄道業界の世界観を共創することを目指し、さまざまな領域に関わる取り組みを支援します。

陸運(鉄道)

 

日本の鉄道旅客輸送は、コロナ禍の一時的な落ち込みから回復傾向にあるものの、人口減少や地方の過疎化といった構造的課題は依然として深刻です。

インバウンド需要の回復が新たな機会と課題をもたらす一方で、自動運転などのテクノロジーの進化により移動手段が多様化し、モーダルシフトが加速しています。さらに、メタバースなどのバーチャルリアリティ技術の普及により、移動を伴わない社会が形成される可能性も認識されつつあります。

こうした変化の中で、鉄道事業者が単独で持続的な成長を図るのは容易ではありません。事業構造の変革や、自治体や他事業者との連携による取り組みを通した社会課題の解決が不可欠です。つまり、鉄道を単なる移動手段として捉えるのではなく、地域課題の解決に資する社会インフラとして再定義し、共創による価値を創出することが求められています。

持続可能な経営の実現に向けて、今後の鉄道事業社には、地域に根差した街づくりの推進や事業ポートフォリオの再構築、新技術を活用した業務・サービスの変革が必要となるでしょう。併せて、資本コストや株価といった経営指標に基づく戦略的な意思決定と、実行力のある経営の遂行が求められています。

私たちは、実績に基づく経験とPwCのグローバルネットワークを生かし、クライアントの規模やニーズに合わせた最適かつ高品質なサービスを、コンサルティング、M&A、会計、財務、税務、法務など各分野のプロフェッショナルの下、ワンストップで提供します。

現在の課題

資本コストと株価を意識した経営の実践

鉄道各社が資本効率を重視する経営に転換する中、今後の課題は「持続可能な価値創造」をいかに定義し、その意義を社会と株主に伝えるかにあります。税務的な影響を考慮した上での各種財務指標(ROE、PBR)だけでなく、社会課題の解決に資する事業への投資といった未来志向の取り組みが求められています。資本コストを上回るリターンを生む「未来投資」の戦略性と、それを社会に伝えるストーリーテリングの力が、企業評価の新たな軸となるでしょう。

事業ポートフォリオの多様性

鉄道グループの事業は人流依存型のビジネスが中心であり、コロナ禍を契機にボラティリティリスクが明らかとなりました。今後、鉄道事業者はそのリスクを低減するとともに、最適な資本構成の下、グループの持続的な成長を期待されています。モビリティ、観光、医療、教育、防災など、生活に密接した領域との融合を進め、どのように効果的に効率的に再投資をしていくかが重要になっています。また企業内スタートアップやコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の活用など、「第三の柱」による成長の検討が必要です。

テクノロジーによる業務変革

鉄道事業者にとって、人手不足は持続的な事業運営の制約となり得る状況となっています。AIやIoTなどの新技術の導入に伴う無人化・省力化は始まっていますが、さらなる業務効率化とともに、組織・人材・プロセス全体の業務変革が求められます。業務そのものを再設計することで、単なる効率化にとどまらないサービス品質の向上や新たな事業機会の創出を図る他、全社横断の業務変革に向けた体制構築を通して、持続可能かつ競争力のある組織へと転換することが期待されています。

駅を中心とした個性ある都市開発

これからの人間は、より明確な目的を持って移動をするように行動を変容していくだろうと考えられています。この限られた移動需要を事業に取り込むためには、人口動態の変化やインバウンド需要、地域の観光資源などを加味した個性ある街づくりと、それらを支えるモビリティの提供が鉄道事業者の重要な役割となっていきます。これらの実現に向けては自治体や他事業者との連携が不可欠であり、駅を中心とした街づくりを事業の中核に据えた将来像を描くことが求められます。

主要メンバー

杉本 究

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

Email

若尾 治

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

Email

澤 詩朗

パートナー, PwCアドバイザリー合同会社

Email

稲田 丈朗

パートナー, PwC Japan有限責任監査法人

Email

杉山 裕一

パートナー, PwC税理士法人

Email

和田 光正

パートナー, PwC税理士法人

Email

本ページに関するお問い合わせ