次世代監査をめぐるPwCの取り組み 第12回:データプラットフォームを構築する上で最も気を付けるべきこと

2019-11-19

セキュアな環境を第一に

私たち監査法人は、被監査会社から提供されたデータをもとに監査業務を行います。監査業務を通じて多くの企業からデータを入手することになり、その量は膨大になります。そのため、大量のデータを扱うプラットフォームが必要となります。

データを扱う専用プラットフォームは、一般的に、蓄えられるデータの容量、処理の速度、耐障害性、安全性などが要求されます。扱うデータは現時点でも膨大ですが、その増加傾向は鈍化する気配がありません。もはや単一の巨大コンピュータの記憶装置では収まりきらず、さまざまな新技術を投入してデータを保持している状況です。さらに膨大なデータを扱うには、高速のデータ処理技術が必要になります。従来のリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)だけで取り扱うのは難しく、今後、新しいデジタル技術が次々に投入されることになるでしょう。

PwCあらたが一番大切にしているのは安全性です。データを預かることは、金庫を預かっているのと同じです。データの取り扱い方法が不適切である場合、私たちのビジネスだけでなく、被監査会社のビジネスそのものを壊してしまう可能性があります。そのため、安全性を第一に考えた独自の専用データプラットフォームの構築を進めています。安全性を担保するには、暗号化の実施、構築した安全機構が正しく機能することの担保、安全機構が破壊されていないかの継続的な確認が必要です。このようなデータプラットフォームの開発を通じて、監査を安全に行えるインフラ構築を進めています。

執筆者

久保田 正崇

執行役副代表, PwC Japan有限責任監査法人

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小宮 和寛

マネージャー, PwC Japan有限責任監査法人

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