グローバルフィンテックレポート‐曖昧になる境界:フィンテックは金融業界をどのように形成するか

2016-07-29

本報告書は、2016年3月にPwC Globalが発表した「Blurred Lines: How FinTech is shaping financial services」をPwC Japanで翻訳したものに、日本の金融機関に対して行った調査と分析に基づく考察を加えたものです。

本報告書(原文)は、世界46カ国の決済、アセットおよびウェルスマネジメント、銀行、保険を含む各種金融機関およびフィンテック企業においてデジタルとITによる変革にかかわる、CEO、イノベーション部門責任者、CIOおよび経営者を含む544名の回答に基づいて構成されており、金融サービス分野での新しいテクノロジーの台頭、フィンテックがこの分野の企業に及ぼし得る影響およびテクノロジー面での最新の展開について検証しています。また、変化し続ける環境への戦略的な対応手段も紹介しています。

調査結果によると、従来型金融機関の回答者の83%は独立系のフィンテック企業にビジネスの一部を奪われることを危惧しています。また、銀行の場合には驚くべきことに95%という比率に達することが明らかとなりました。従来型金融機関は、フィンテックがさらに発展した場合には自社のビジネスの23%、約4分の1が脅威にさらされると考え、また、フィンテック企業自らも従来型金融機関のビジネスのうち33%を獲得できると予想しています。

インターネットやモバイル端末のない世界など想像できない現代、それらは私たちのライフスタイルの中核的要素となり、ビジネスのほぼ全域に大規模な破壊(ディスラプション)をもたらしています。金融業界も例外ではなく、デジタル革命は、顧客が金融商品や金融サービスにアクセスする方法を大きく変えつつあります。金融とテクノロジーの交点において、驚異的な速度で変化を加速させながら金融業界の姿を変えつつある現象、それがフィンテックです。

従来のバリューチェーンの破壊を引き起こしている最先端のフィンテック企業によって市場の勢力図が変わり、金融市場参加者の境界が曖昧になりつつある今、金融機関においてはフィンテックを適切に理解し、取り込み、イノベーションを重視した自社・自行のビジネスモデルを構築していくことが必須であると考えられます。

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