
三井住友海上火災保険が目指す「知の統合・活用・創造」のサイクル――「新たな価値創造」と「自ら変わろうとする会社風土の醸成」の実現に向けたAI施策
損害保険にとどまらず、幅広い社会課題を解決するイノベーション企業を目指す三井住友海上火災保険において、AI・生成AIを活用したサービスやソリューションを開発している組織の取り組みや今後の展望について語り合いました。
これまで日本の製造業は、熟練労働者の知見や技術、現場の業務オペレーションの改善力を土台にものづくりを進化させてきました。しかし、情報網や物流の発展によるグローバル化、多様化する消費者ニーズへの対応、豊富な知見・技術を有する熟練労働者の引退などが重なり、ものづくりの現場はこれまでにない課題に直面しています。
日本の製造業がこのようなビジネス環境で今まで以上にものづくりを進化させ、継続的な品質改善を実現するためには、いかにしてグローバル市場で優位に立つか、また培ってきた品質改善の手法をどのようにして継承していくか、経営と現場が一体となり早急に答えを出す必要があります。
PwCコンサルティングは、これら一連の経営課題に対して、最新のデジタル技術を適用した製造業・品質領域専用のデジタルトランスフォーメーション(DX)モデルを策定し、さまざまな経営状況に適用可能なソリューションとしてクライアントに展開しています。
Quality Digital Transformationは製品品質に関するあらゆるデータをデジタル基盤に収集・統合し、商品開発から製造、品質保証、カスタマーサービスにおける品質向上に直接的な効果を創出します。
製造や顧客、市場品質のデータ管理と問題管理プロセスの標準化
製品モデル/地域別の問題発生傾向と不具合コストの見える化ダッシュボード
→Microsoft Power BIを適用
リスクの高い不具合の自動抽出と過去の不具合発生傾向からの異常値の検出
→テキストマイニング/統計分析を利用
IoT稼働データと過去ナレッジデータベースからの予兆保全と対策推奨案の自動検索
→AI・マシーンラーニング(機械学習、教師あり)を活用
不具合解決までの期間の大幅な短縮
(例:15カ月→2週間)
不具合の事前検知による市場リコール台数の大幅な削減
(例:80%削減)
不具合対策コストの大幅な低減
(例:売上高比0.3%低減)
損害保険にとどまらず、幅広い社会課題を解決するイノベーション企業を目指す三井住友海上火災保険において、AI・生成AIを活用したサービスやソリューションを開発している組織の取り組みや今後の展望について語り合いました。
新旧混在する設備のメンテナンス業務や社員の技術伝承などに課題を抱えていた東京電力パワーグリッドが、PwCコンサルティングとともに、生成AIを用いた業務の高度化プロジェクトを進めています。その背景や成功の理由について語り合いました。
本稿では国内企業のピープルアナリティクスに関する最新の取り組み状況から、生成AIツールの活用などデータ活用の民主化や個人重視の変化に伴う企業風土の醸成が求められる現状を示すとともに、実践的なアナリティクスへの移行についても考察しています。
第12回は、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ代表理事の後藤宗明氏と株式会社Cキューブ・コンサルティング代表取締役の西原立氏を迎え、PwCコンサルティング 代表執行役CEOの安井正樹と、個人が企業、地域、社会の成長に貢献できる人材となるうえで重要な視点、また、そのような人材を組織内に増やすための取り組み方について議論しました。