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近年「ヘルスケア」の概念は、基本的な疾患を予防・治療するものから、QOL向上や健康寿命を意識した、生きる上で不可欠な尊厳や自己実現を助ける「ライフケア」へと変わりつつあります。このような変化をビジネス機会と捉え、医療や介護以外の他業種がヘルスケア事業に進出する傾向が顕著に見られます。実際、PwCが2022年9月に実施した「ヘルスケア事業新規参入に関する企業意識調査」では、業種を問わず約70%の企業がヘルスケア事業への参入に関心を寄せており、約25%の企業が「すでに事業実施中」と回答しています(図表1)。
しかし、新規参入者によるヘルスケア事業が成功しているケースはまだ稀です。同調査において、回答企業の42.2%は新規参入にあたって人材の不在や不足、35.7%はビジョン・戦略立案の困難さ、36.4%が実行計画の欠如を課題として抱えていることが分かりました(図表2)。
この背景には、人々の生命や生体情報を扱うというヘルスケア業界の特殊性や、行政・医療機関・医師会等の多数のステークホルダーが存在する構造ゆえ、他業界と比べても多くの複雑な法規制やガイドラインがあるため、新規参入しようとしたときに、多岐にわたるケイパビリティが必要となることが挙げられます。
こうした課題を解決するには、業界の垣根を超えた企業間の連携が不可欠です。そこでPwCでは2022年7月、各業界の専門性の連携を促すハブとしての役割を担う「ヘルスケア参入支援チーム(Healthcare entrants initiative)」を立ち上げました。
ヘルスケア参入支援チームでは「個々人のヘルスケアニーズや医療・ケア従事者に寄り添うPeople-Centricの追求」「公平な立場からヘルスケアビジネスの課題解決と包括的エコシステム形成に寄与」をコアバリューとし、PwCの強みである以下4つの価値を提供することで、クライアントの抱える課題解決を目指しています(図表3)。
*ペイシェント・サポート・プログラム
チームの立ち上げから約半年が経過しましたが、私たちはその間、各業界を代表する企業を巻き込みつつ、以下のような先進的ヘルスケアビジネスの開発を通じ、クライアントのヘルスケア事業進出の加速度的成長を支えるコンサルティングサービスを提供しています。
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