
「営業秘密」の保護と利活用
営業秘密は企業の競争優位性を支える重要な知的資産です。本シリーズでは、営業秘密を取り巻く法制度や保護体制の構築プロセスだけでなく、営業秘密を活かした戦略的な利活用方法についても解説します。企業が持つ情報をどのように保護し、ビジネスの成長や競争力強化につなげるかを考察し、実践的なアプローチを提供します。
近年、企業価値の最大化に向けた価値創造経営管理(※1)の推進や、EUにおけるサステナビリティ報告指令(CSRD)などが求めるESG情報開示への対応のため、非財務情報の活用の重要性が高まっており、多くの企業が管理体制の整備を急いでいます。ただ、非財務情報は項目ごとに個別で収集・管理されていることが多く、データの集約や加工に工数がかかり、適切な状況把握や情報開示を実現できていないケースも見受けられます。
※1:無形資産という経営資源と、社会・環境を含むステークホルダーとを統合的に管理対象としながら、無形資産を積極的に蓄積・強化し、顧客価値・社会価値・環境価値の創出を通じて企業価値向上につなげる経営のあり方。
PwCコンサルティングの価値創造経営プラットフォームは、クライアント先にプラットフォームを構築して既存の情報管理システムと接続することで、非財務情報を集約できる仕組みを提供します。非財務情報を一元管理して可視化することで、企業におけるタイムリーな状況把握や情報開示が可能になります。また、クラウド上のマネージドサービスを活用すれば、オンプレミスやクラウド上のデータベース、ERPやSaaS上のデータなどさまざまな非財務情報を収集でき、保存、変換した上で、データの可視化を行うことができます。
企業サステナビリティ報告指令(CSRD)への対応支援や、価値創造経営管理の推進支援を通じて蓄積してきた非財務情報管理に関する知見を活用することで、システム導入時の非財務情報の洗い出しから感度分析、中長期的な企業活動指標の特定までを行い、構想策定や全体計画の作成を支援します。
クラウドを活用したプラットフォームをクライアントごとにカスタマイズし、ベンダーフリーでアジャイルに構築します。これにより、CSRDや価値創造経営管理に必要な非財務情報を、オンプレミスやクラウド上のデータベース、ERPやSaaS上のデータなどから収集し、プラットフォームに集約して可視化します。
クライアントに対しては、構築したプラットフォームの運用についてのトレーニングのほか、非財務情報の利活用についてのコンサルティングサービスを提供可能です。
PwCでは、価値創造ストーリーの策定支援から、KPIの設定・活用支援、そのためのプロセス・ルール・システムの構築まで、「統合思考型経営管理」の実現を幅広く支援しています。
営業秘密は企業の競争優位性を支える重要な知的資産です。本シリーズでは、営業秘密を取り巻く法制度や保護体制の構築プロセスだけでなく、営業秘密を活かした戦略的な利活用方法についても解説します。企業が持つ情報をどのように保護し、ビジネスの成長や競争力強化につなげるかを考察し、実践的なアプローチを提供します。
営業秘密は企業の競争優位性を支える重要な資産であり、経営層はこれをリスク管理の一環として重視し、戦略的に対応することが求められます。シリーズ第1回となる本稿では、営業秘密の定義とその重要性について解説します。
グローバルでは近年、船舶サイバーセキュリティに関する統一規則(IACS UR E26/E27)の発行を筆頭に、海事分野におけるサイバーセキュリティの機運が高まっています。船舶・港湾分野におけるサイバーセキュリティの動向を理解し、発生しうる規制対応リスクについて解説します。
航空業界は、航空機や関連システムの高度なデジタル化やグローバルなサプライチェーンによる複雑化が進む中、サイバーセキュリティの重要性がかつてないほど高まっています。こうした背景から欧州航空安全機関(EASA)が2023年10月に制定した、情報セキュリティに関する初の規則となるPart-IS(委員会実施規則(EU) 2023/203および委員会委任規則2022/1645)について解説します。