2050年 日本の都市の未来を再創造するスマートシティ

今後30年で、日本では2,000万人以上の人口が失われると予想されています。このままでは、経済の縮小やインフラの維持管理など、日本は多くの困難に直面します。私たちは、スマートシティがこの社会課題を解決していく手段の一つになると考えています。同時に、海外も同様の課題に直面していくことが予想され、日本の取り組みを世界に発信する良い機会でもあります。本レポートを通じて、スマートシティが日本に根付くための一助になれることを願っています。

日本の都市が抱える社会課題

総人口が減少していく日本では、生産年齢人口比率の低下、高齢者人口比率の上昇など、確実に人口構造が変化していきます。公共・公益サービスの維持は困難になり、利便性も損なわれるようになります。

生産年齢人口が大都市へ流出する地方都市では、地域の魅力低下がさらなる人口減少を招く負のスパイラルに陥りつつあります。一方で大都市は、人口が過剰に集中することで公共・公益サービスの利便性・実用性が低下する社会課題に直面しています。

この社会課題を解決する一つの方法として、スマートシティが注目を集めています。一般的にスマートシティとは、あらゆるものがデータ化され、それらを活用する先進的なテクノロジーが実装された便利なまち、と捉えられています。しかし、単に便利なまちが目指したい未来のまちなのでしょうか。

PwCが考えるスマートシティ

~「テクノロジードリブン型」から「課題ドリブン型」へ

もともと、エネルギー分野の概念としてスタートしたスマートシティは、公共サービスや医療、モビリティなど多様な分野に広がり、新たなテクノロジーによる住民データの利活用につながりました。中には、テクノロジーを使いこなすこと自体が目的となった「テクノロジードリブン型」のスマートシティも散見されています。

人々が未来にわたって住みたい・行きたいまちとは何か。私たちは原点に立ち返って考え、改めてスマートシティを定義し、これからのスマートシティとは、『社会課題を解決する「仕組み」を有し、新たなテクノロジーを活用して継続的に住民満足度を高めるまち』だという考えに至りました。ありたいまちの姿(ビジョン)を実現するために住民が抱える社会課題を知り、適切なテクノロジーで解決を目指す「課題ドリブン型」のスマートシティです。

複雑で多岐にわたる社会課題を把握し、効果的な解決方法を検討するために整理したフレームでは、まちの活性化を生み出すメカニズムの3つの層(安心・安全・賑わい)と、まちの生活で必要な11の機能を分類しました。複雑な社会課題の中には複数の層・機能にまたがるものも多く存在しているため、このフレームを検討のベースに用いつつ、領域を横断してその原因や解決方法を検討していくことが重要と考えます。

複雑で多岐にわたる社会課題を把握し、効果的な解決方法を検討するために整理したフレームでは、まちの活性化を生み出すメカニズムの3つの層(安心・安全・賑わい)と、まちの生活で必要な11の機能を分類しました。複雑な社会課題の中には複数の層・機能にまたがるものも多く存在しているため、このフレームを検討のベースに用いつつ、領域を横断してその原因や解決方法を検討していくことが重要と考えます。
複雑で多岐にわたる社会課題を把握し、効果的な解決方法を検討するために整理したフレームでは、まちの活性化を生み出すメカニズムの3つの層(安心・安全・賑わい)と、まちの生活で必要な11の機能を分類しました。複雑な社会課題の中には複数の層・機能にまたがるものも多く存在しているため、このフレームを検討のベースに用いつつ、領域を横断してその原因や解決方法を検討していくことが重要と考えます。

スマートシティ実現に不可欠な要素
(海外の先進事例都市の調査から)

これからのスマートシティを実現させるには、次の二つの要素が不可欠です。一つはテクノロジーの活用、もう一つは住民主体の取り組みを支える推進体制です。本レポートでは海外の先進事例として欧州や中国、インドなど5カ国7都市を詳細調査しましたが、そこでもこれら二つの要素は重要な成功要因であることが確認されました。

デジタルツイン、ビッグデータ、ドローンや次世代モビリティ・MaaSなど、スマートシティにおいて注目を集めるテクノロジーは多くあります。ただし、テクノロジーの導入自体を目的にしても、将来のありたい姿・ビジョンの達成には至りません。ビジョンの実現を阻害する社会課題を知り、原因を分析した上で、適切なテクノロジーを活用し解決を図ることが必要となります。海外の先進事例都市でも、都市の特性や抱える課題にあわせてテクノロジーを選択し、解決する取り組みが多くみられました。

また、課題ドリブン型のスマートシティでは、そこで生活をする住民を中心に据えてニーズや課題を探ることが必要です。住民も巻き込んで課題解決を進める上では、住民をはじめまちに関わる全てのステークホルダーが連携・協力して取り組む仕組みづくりが重要になります。実際に、海外の先進事例都市では専任の調整機関を置くなど、体制構築のヒントをみました。ただし、テクノロジー活用の浸透やデータ利用の不安払しょくには、住民への継続的な働きかけも必要となります。

持続可能な事業モデルの構築に向けて

これまでのスマートシティプロジェクトの中には、実証段階で止まり事業化に至らないものが多くみられます。スマートシティの取り組みが継続的に効果を出していくためには、事業として成立し、社会に実装されていくことが不可欠ですが、ここには多くの障壁が存在しています。中でも、運営主体の設定を含む事業モデルの複雑さは最大の障壁です。

より複雑になる社会課題に対応して、スマートシティを事業として成立させていくためには、ステークホルダーが協力体制を築いて多くの障壁を一つずつ乗り越え、その都市にあった持続可能な事業モデルを構築することが必要です。私たちが一例として提示する事業モデルが、これからのスマートシティ実現に役立てば幸いです。

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