企業のためのメタバースビジネスインサイト:法の観点から見るメタバース 著作権編Vol.1

2022-06-01

近年、注目度を高めるメタバース。ビジネスに利活用する企業の数も飛躍的に増加しています。いざメタバース空間を使ってビジネスを始める場合、企業がやるべきは空間設計だけではありません。利用規約の整備、決済システムの確立、ユーザーのプライバシー保護など、快適な空間を提供するための下準備が必要です。本連載では、メタバースビジネスを行う企業が留意すべきルール、すなわち法務関連のトピックを取り上げます。企業から実際に寄せられる質問をもとに、私たちがビジネスを進めていく上でとるべきアクションを、共に考えていきましょう。今回のテーマは「メタバースと著作権」です。

Q. アバター用の服や靴、装飾品などのデジタルグッズを制作し、メタバース空間内で販売しようと考えています。これらは著作権法で保護されますか?コピー商品が無断で販売されているのを見つけた場合、著作権侵害として利用を差し止めることができるのでしょうか?

1 著作権制度審議会答申説明書(昭和41年7月15日)8頁、中山信弘『著作権法(第3版)』193頁

2 応用美術に求められる美的特性については、通常よりも高い美的観賞性(創作性)を求める見解もありますが、少なくとも通常の著作物における創作性(何らかの意味で著作者の個性が現れていること)が必要でしょう。

3 現実のTシャツにプリントされた図案について著作物性を認めた事例として、東京地判昭和56年4月20日判例時報1007号91頁が挙げられる。

4 第16回 産業構造審議会 知的財産分科会 不正競争防止小委員会の資料5「デジタル社会における不正競争防止法の将来課題に関する中間整理報告(案)」38~39頁等参照

※本シリーズはTMI総合法律事務所との共同執筆です。今回は下記のメンバーにご協力いただきました。

柴野 相雄

柴野 相雄
TMI総合法律事務所, 弁護士

長島 匡克

長島 匡克
TMI総合法律事務所, 弁護士

高藤 真人

高藤 真人
TMI総合法律事務所, 弁護士

企業のためのメタバースビジネスインサイト

メタバースのビジネス動向や活用事例、活用する上での課題・アプローチなど、さまざまなトピックを連載で発信します。

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執筆者

奥野 和弘

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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岩花 修平

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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小林 公樹

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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長嶋 孝之

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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