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2022年8月31日
PwC Japanグループ
PwC Japanグループ(グループ代表: 木村 浩一郎)は、今年2月からのロシアによるウクライナ侵攻を経て激変する地政学リスク・経済安全保障環境への意識および企業対応実態を把握するため、海外で事業を展開する売上規模年商100億円以上の企業(製造業からサービス業まで産業全般を網羅)に勤務している管理職309名を対象にオンライン調査を実施しました。
「PwC Japan 企業の地政学リスク対応実態調査」は、2019年3月、2021年8月に続き今回が3回目の実施となります。
これまでの経年変化を見ると、「過去3年間で地政学リスクレベルが高まっている」と答えた割合は増加傾向にあり、「著しく高まっている」と「やや高まっている」を合わせた合計が76%に上りました。特に、「著しく高まっている」と答えた割合は前回の調査結果より10ポイント以上増加し、直近のさまざまな地政学リスクによって企業の危機感が高まっている実態が反映されています。これと並行して、地政学リスクマネジメントの重要性の認識も年々増加しており、地政学リスクが企業経営に与える影響についての認知が高まっています。
企業が懸念する地政学リスクについては、「ロシア・中国・北朝鮮などのサイバーアタック/サイバーテロ(36%)」が前年比倍増し、順位を5つ上げてトップとなりました。その他にも、「エネルギー供給構造の変化に伴う需給の不安定性(27%)」や「グローバルサプライチェーンの寸断(23%)」など、ウクライナ有事の影響と見られる項目が上位に入りました。
一方で、前回3位に入った「サステナビリティ/気候変動問題」は、順位を下げながらもTOP10に留まっており、引き続き企業経営へのリスクと対応の必要性が認識されています。
実際に地政学リスクが原因で被った損失については、過去5年間で損失があったと答えた企業は海外事業を展開する回答企業全体の54%に上りました。前回比では、直近1年以内に損失を受けた企業の割合が31%で前回の1.5倍に伸び、例年よりさらに地政学リスクの影響が顕在化した1年だったことが読み取れます。
こうした地政学リスクに対する対応状況をみると、どう対応すべきか手をこまねいている企業の比率が半減しています。「(サプライチェーンや調達)戦略の調整」だけでなく、実際の事業運営の変更を伴う「生産シフト」、「事業撤退・売却」、「設備投資の延期」などの対策に取り組む企業の割合が軒並み増加し、企業による対応が着実に進展している実態が判明しました。
具体的に、ウクライナ有事を受けた直接的な対応としては、現地事業の「営業停止(19%)」「調達停止・調達先変更(16%)」「取引停止(15%)」などの対応をすでに実施したという状況が分かりました。
本社においても、「原材料調達影響分析(24%)」「BCP対応(現地従業員安全確保など)(22%)」「為替影響分析(16%)」「制裁影響分析(14%)」「エネルギー供給混乱影響分析(12%)」などの直接的な影響への対応が行われています。
同時に、「有事シナリオの検討(20%)」「グローバルサプライチェーン改変(17%)」
「チョークポイント(部材・原材料、取引先、物流)の特定(14%)」「台湾有事の可能性分析(8%)」などの、より広範で潜在的な有事リスクに対する備えに着手する企業が一定数出現している実態も判明しました。
本調査では、この他に、2022年5月に成立した経済安全保障法に関する質問、台湾有事に関する質問や中国事業に関するリスク認識や対応状況に関する質問なども含まれており、今秋にはこれらの結果を踏まえたより詳細なレポートを発刊予定です。
以上
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複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanグループでは、監査およびアシュアランス、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、そして法務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、弁護士、その他専門スタッフ約10,200人を擁するプロフェッショナル・サービス・ネットワークとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。
PwC JapanグループはPwCのグローバルネットワークと連携し、日本企業の海外事業を包括的に支援しています。
経済安全保障、知的財産保護、デジタルデータ法規制、環境問題、人権問題など、複雑に絡み合った経営課題への対応を支援します。
米国と中国の間での貿易摩擦や英国のEU離脱を巡る混乱など、地政学リスクのレベルが高まっています。日本企業にも、リスクマネジメントに地政学の視点が必要です。事業に対する影響の評価、リスクの定量化、シナリオ予測などの手法を用いて、地政学リスクによる損失の軽減や未然防止に向けた効果的・効率的な対策立案と実行を支援します。
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