ビジネスパートナーとしてのファイナンス機能

2021-10-14

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を通して、多くの企業はこれまでにない不確実性の中で経営のかじ取りを行うことが求められてきました。パンデミックに限らず、ビジネスモデルの多様化、テクノロジーの発展、地政学リスクの増加など、グローバル規模の変化が加速度的に進展する中で、重要な経営意思決定に対するファイナンス機能の貢献がこれまで以上に期待されています。

日本国内においても、コーポレートガバナンス・コードの改訂を起点に、持続的な企業価値向上に向けた資源配分や、事業ポートフォリオに関する戦略の実行、さらにはサステナビリティを巡る課題への対応がより強く求められ、ファイナンス機能の役割が再定義され始めています。多くの企業では経営や事業へのアドバイザー(=ビジネスパートナー)機能の強化が本格化し、デジタルトランスフォーメーション(DX)による効率化とデータドリブン経営の実現、FP&A(Financial Planning & Analysis)機能の新設・拡大など、具体的な取組みが進められています。

PwCと英国勅許公認会計士協会(ACCA)の共同調査である本レポート「FINANCE INSIGHTS – REIMAGINED:ビジネスパートナーとしてのファイナンス機能」では、約3,500名のファイナンスプロフェッショナルに対するアンケート、インタビュー、およびワークショップを通して、「ビジネスパートナー」としてのファイナンス機能の役割や期待、今後の展望について考察します。

ビジネスパートナーとしてのファイナンス機能に関する6つの仮説

  1. ファイナンスビジネスパートナーは、より広範かつ戦略的な意思決定を支援する
  2. 6つの資本(財務、製造、知的、人的、社会関係、自然)に対する、パフォーマンスの評価と予測を通して、企業のパーパスを実現することが期待される
  3. 財務データだけでなく、非財務データや外部データも含めて、データの整合性や基準を監視することが重要な役割となる
  4. 自動化やプロセス効率化が進むことにより、ファイナンス機能に占めるビジネスパートナーとしての割合が増加する
  5. ビジネスパートナーとしての役割を担うにあたり、スキルの変革が不可欠になる
  6. セルフサービスレポ―ティングやAI・機械学習の発展により、ビジネスパートナーはデータの収集・加工から解放され、より高付加価値な業務にシフトできる

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主要メンバー

駒井 祐太

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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矢尾 優樹

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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