
重要な節目の数々:オーストラリアにおける60年の歩み
Linfoxは昨年、創業60周年記念日を迎えました。Linfoxは、オーストラリアの輸送・物流、不動産、空港、現金輸送業界で、大きな成功を収めているファミリービジネス企業として長く知られています。どのように実現したのでしょう?1956年にトラック1台で創業し、60年後に売上高35億豪ドルを突破するには、どのような経緯があったのでしょう?これまでの重要な節目について、執行役会長のPeterFox氏に語っていただきました。
2012年以降の調査では毎回12%~15%が、向こう5年間に事業の積極的な成長拡大を目指すと回答してきました。実際にそれを遂げてきた企業もあります。しかし、ファミリービジネス企業セクターにおける私たちの経験では、非常にアグレッシブな成長目標を達成している企業は極めて限られています。
成長に必要な人材確保やスキル開発に苦労する企業、資金調達に悩む企業が多数あります。また、一族内に対立が生じ、それに時間とエネルギーを取られて、思考が内向きになっていく企業もあります。
「国際的に事業展開しているドイツの会社から、ドイツにルーツのある国際的な会社になりたいと考えています。」
また、多角化を通じた成長も、毎回の調査で共通のテーマとして浮かび上がってきました。回答したファミリービジネス企業の半数以上が新しい事業の立ち上げを計画していますが、現実には1カ国の1業界でのみ事業展開している企業が3分の1に上っています。これでは会社全体が一つの事業やマーケットに大きく依存することから、(会社存続の)リスクをもたらす可能性があります。にもかかわらず、多角化の目標こそあれ、5年後に収益のほとんどを現在と同じ製品やサービスから上げているだろうと答えた割合は72%に上りました。
また、多角化することが「重要でない」と回答した割合は53%でした。自国外での販売に関しても、傾向は非常に似通っています。多くのファミリービジネス企業が、輸出を成功させています。例えば、スペインなどでは多くの場合、製品やサービスを多角化するよりも市場を国際化するほうが容易です。しかし、全体的な状況はあまり芳しくありません。
過去数回の調査で、ファミリービジネス企業は平均して売上高の4分の1前後を海外市場で獲得しており、5年後にはそれが3分の1近くになると予測していました。しかし、実際の構成比は、毎回25%前後にとどまっています。
同様に、2012年の調査では、海外取引をしている企業が67%、5年後に国際販売をしているだろうと答えた企業が74%でした。しかし、今回の調査でも、結果はほぼまったく同じだった。これに影響している要因は多数あります。スキルと経験の欠如、外国の政治リスクへの不安、それに最近では英国のEU離脱の影響に対する懸念など多々あります。
とはいえ、全体としてのメッセージは明確です。結局、成長であれ多角化であれ国際化であれ、ファミリービジネス企業は強い関心を持っていながら、それを完全に実現できていません。目標の実現を阻んでいる理由が何かあるのです。それが、有効な戦略的計画の欠如であると、私たちは考えています。
Linfoxは昨年、創業60周年記念日を迎えました。Linfoxは、オーストラリアの輸送・物流、不動産、空港、現金輸送業界で、大きな成功を収めているファミリービジネス企業として長く知られています。どのように実現したのでしょう?1956年にトラック1台で創業し、60年後に売上高35億豪ドルを突破するには、どのような経緯があったのでしょう?これまでの重要な節目について、執行役会長のPeterFox氏に語っていただきました。
Mother Parkersは、創業1912年にさかのぼる北米最大級のコーヒー・茶サプライヤーです。このファミリービジネス企業のトップに立つのはPaul Higgins氏とMichael Higgins氏ですが、このたび一族の外から社長を迎えて経営の専門化を図りました。
Vippは、北欧スタイルのエレガントで実用的な家庭用品で世界的に知られています。しかし、これは実はゴミ箱から出発した成功物語なのです。HolgerNielsen氏は金属工で、スチール加工という本業の傍ら、妻のMarie氏のヘアサロンのためにペダル式のゴミ箱を作っていました。Nielsen氏が亡くなると、会社を受け継いだ娘のJette氏は、ゴミ箱のデザインをビジネスに生かそうと考えました。「失敗しても自分のリスクだと思った」と彼女は語っています。
シャトレーゼは日本の和菓子・洋菓子製造販売業で、地元山梨の素材を生かした製品を自社工場で生産し、フランチャイズシステムにより販売するという方式で、日本国内で急成長を果たしました。シャトレーゼの創業者であり、現シャトレーゼホールディングスの社長である齊藤寛氏は、1954年(20歳の時)に弟が4坪の広さで始めた菓子店の経営を任されることになりました。「やるからには日本一のお菓子屋に」と大手メーカーとの差別化を図ることで、今では3,000人の従業員を擁し年商630億円企業に育てました。
Same Passion, different paths: How the next generation of family business leaders are making their mark.
The next generation of family business leaders are well prepared, confident, and above all they have great ambition – both for themselves and for their firms. 88% want to do something special with the business.