【開催報告】SEMI Japan主催 オンラインセミナー After/With COVID-19環境における半導体業界に必要なSCM施策とブロックチェーンの活用

2020-10-23

2020年9月15日、SEMI* Japan主催のオンラインセミナーにPwCコンサルティング合同会社の田中 大海パートナーと丸山 智浩シニアマネージャーが登壇し、COVID-19環境下における半導体業界に必要なSCM施策とブロックチェーンを活用した部品偽造対策トレーサビリティについて解説しました。

PwCコンサルティング合同会社田中大海パートナー(写真左下)、 丸山智浩シニアマネージャー(写真左上)

PwCコンサルティング合同会社 田中 大海パートナー(写真左下)、 丸山 智浩シニアマネージャー(写真左上)

セミナーの前半で田中は、半導体業界における大手顧客、主要サプライヤーに対するCOVID-19の影響を俯瞰し、その状況下において企業に求められるSCM施策について考察しました。

半導体SCMの主要な課題として、需要変動への対応、BCM/BCPの見直し、米中の半導体貿易摩擦、模造品被害の4つを挙げ、それぞれについて解説しました。

後半で丸山は、半導体偽造品対策やSCMにおいて、ブロックチェーンが果たす役割と展望について考察しました。

半導体デバイスは、自動車・通信・産業・医療機器など多様な産業で使われており、偽造品は一般市民の健康・安全・安心を脅かす社会課題となっています。

サプライチェーンのトレーサビリティ実現は、偽造品対策、リコール発生時の対応、原産地証明によるESG対応など多くのメリットがあります。一方、サプライチェーンを結ぶステークホルダーは多岐にわたり、標準化・参加モチベーションの確保が困難なため、長年実現できませんでした。

この状況を打破するテクノロジーとして期待されているのが、通貨を成立させるだけの信頼性を担保したブロックチェーンです。複数のステークホルダーが参加するデータプラットフォームに信頼可能なテクノロジーを用いることで、コンソーシアムやエコシステムを形成。これまで不可能だったサプライチェーントレーサビリティの実現、業界の健全性向上、ESG経営の実現が期待されると説明しました。

セミナーは、500名以上の方に聴講いただき、SEMI Japanからは、深い感謝の意を頂戴しました。

*SEMI : Semiconductor Equipment and Materials International 国際半導体製造装置材料協会