サステナビリティ開示基準公表後のSSBJの対応

  • 2026-02-19

はじめに

2025年3月、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は、わが国初のサステナビリティ開示基準(以下「SSBJ基準」)を公表しました。SSBJ基準は、わが国の資本市場の信認を確保する観点から、高品質で国際的に整合性のある基準となるように開発されたものであり、具体的には、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が2023年6月に公表したIFRSサステナビリティ開示基準(ISSB基準)との整合性が図られています。

その後、2025年6月に、IFRS財団は、法域別プロファイルおよびスナップショットという資料を公表しました。これは、ISSB基準の採用に向けた各法域の進捗状況を取りまとめたものです。日本については、SSBJ基準はISSB基準と機能的に整合した結果(functionally aligned outcomes)※1をもたらす基準であるとされており※2、SSBJが目指した国際的な整合性はこれによってひとまず達成されたと考えられます。

しかし、SSBJの活動はこれで終わるわけではありません。このため、本稿では、SSBJの目標とその開発のための基本的な方針について確認したうえで、基準公表後のSSBJの対応について概観します。なお、本稿の意見にわたる部分は筆者の私見であり、PwC Japan有限責任監査法人および筆者がこれまでに所属した組織の正式見解ではないことをあらかじめ申し添えます。

※1 IFRS財団は、各法域のサステナビリティ開示に関する基準等が、一般目的財務報告書の主要な利用者にとって有用であり、サステナビリティ関連のリスクと機会に関してISSB基準と同一の情報と結果を提供するように設計されている場合、「機能的に整合した結果(functionally alignedoutcomes)」をもたらすものとして位置付けるとしている(IFRS財団「法域ロードマップ開発ツール」2025年3月:46ページ)。

※2 https://www.ifrs.org/content/dam/ifrs/publications/sustainabilityjurisdictions/pdf-snapshots/japan-ifrs-snapshot.pdf(2025年12月31日閲覧)

目次

  1. SSBJの目標と基本的な方針に基づく基準開発
  2. 今後のSSBJ基準の開発
  3. SSBJ基準の適用にあたり参考となる文書の公表
  4. 「別途の対応」の必要性の検討
  5. 開示実務のモニタリング
  6. 有価証券報告書の作成要領(サステナビリティ関連財務開示編)
  7. SSBJが公表する情報の入手方法
  8. おわりに

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執筆者

PwC Japan有限責任監査法人
コーポレート・レポーティング・サービス部
パートナー 小西 健太郎