06 Net Zero

環境への取り組み

絶対的な答えがないからこそ
積極的に挑戦する先駆者となって
新たな解決策を導き出す

白土 晴久
PwC税理士法人 パートナー
PwC Japan Net Zeroリーダー

脱炭素の取り組みを
グループ内外に広げるために

年々、気候変動の影響が身近なものになる中、PwCは2030年までに温室効果ガス排出量をネットゼロ(実質ゼロ)にすることを目標に掲げています。 そのための取り組みとして、使用する電力の再生可能エネルギー化や出張時の航空機利用の管理などにより、業務に関連した温室効果ガス排出量を削減するとともに、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)利用といった脱炭素プロジェクトへの投資を推進しています。

また、PwCグローバルネットワークが支援するクライアントやビジネスパートナー企業とも連携して脱炭素の取り組みを推進しており、私たちの経験を積極的に共有しています。

移動機会の増加を見据え
温室効果ガス削減の先手を打つ

2023年度において、PwC Japanは、業務に伴うオペレーション、サプライヤーへの働きかけ、政府などが主導する取り組みへの参画(クライメートアジェンダ)、グループ内での認知と行動の浸透を図るインターナルアクティベーションの4つのテーマでネットゼロを推進してきました。

1つ目のテーマであるオペレーションについては、2022年度から私たちがオフィスで使用する電力の100%再生可能エネルギー化を行っています。 出張に伴う航空機利用の温室効果ガス排出量については、経済活動が活発化していくことを見据えて、2023年度に出張手配のガイドラインを作成し、PwC Japanとしてのネットゼロの考え方を示しました。 今後は航空機利用のモニタリングやダッシュボードを使った排出量の可視化など、排出量を適切に管理しながら業務を遂行していきます。

航空機利用に関するもう1つの新たな取り組みとして、2023年度より航空会社を主体とするSAF利用のパートナーシッププログラムに参画しています。 SAFは、次世代の航空燃料と呼ばれる新しい燃料で、化石燃料由来の燃料をSAFに置き換えることで温室効果ガスの排出量を大幅に削減できます。 現状は削減量あたりのコストが高い水準にありますが、私たち自身がSAFを利用することで、導入のメリットや運営上の課題などをいち早く把握し、利用促進に向けた取り組みに貢献できると考えています。

ネットゼロの取り組みを
サプライチェーン全体に広げる

サプライヤーへの働きかけというテーマに関しては、主要なサプライヤーとの協力関係によってネットゼロの取り組みを推進することを目指し、サプライヤー企業に向けてSBT(Science Based Targets)イニシアチブ(以下、SBTi)の認定取得を推奨しています。

SBTiは、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑えるための科学的根拠を持った目標設定を推進するイニシアチブです。 各企業はCO2を含む温室効果ガスの削減目標を示し、目標実現に向けた最速のロードマップを設定することが求められます。 SBTiは、各企業から申請された目標と実行計画の妥当性を確認し、基準を満たしていれば認定します。 PwCグローバルネットワークでは1.5℃目標を掲げ、2021年7月にSBTiの認定を受けています。

PwCは、2025年度までに温室効果ガス排出量ベースで少なくとも50%の「購入した製品・サービス」のサプライヤーが、SBTを設定することをコミットメントとして掲げています。PwC Japanでは、2023年度に一定金額以上の取引があるサプライヤー企業を対象に、SBTi認定取得の状況や意向を調査しており、今後は認定取得の働きかけを継続していくとともに、認定取得に必要なナレッジや先進企業の取り組み事例などの情報を提供し、サプライヤー企業を支援していきます。

グループが持つ知見を活かし
国の取り組みにも参画

政府などが主導するクライメートアジェンダに関して、私たちは2022年度にGXリーグへの賛同を表明しています。 GXリーグは、国が掲げる2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、企業同士、また産官学の連携を通じて新たな市場創造のための議論や実践を行う場です。

今後は、GXリーグにおいて取り組みが始められている具体的なアジェンダを踏まえ、PwC Japanとして貢献できる分野のワーキンググループに参加していく予定です。

メンバーの多様なアイデアから
種を見つけ、育てる

グループ内のネットゼロの取り組みを推進するインターナルアクティベーションでは、2022年度に、メンバー一人一人がネットゼロの取り組みを掲げ、共有するアイデアソンを実施しました。 また、PwCグローバルネットワークが推進する脱炭素の個人活動プログラムに賛同し、PwC Japanから参加したメンバーは約800人となりました。 このプログラムでは、エコバッグの利用やEVへの乗り換えといった施策に個人としてコミットし、実践することを主な目的としています。

2023年度は、ネットゼロの取り組みを個人にとどめず、PwC Japan全体としての取り組みへ広げていくことを目的とし、「Net Zero×My Interest」をスタートさせました。 これは、ネットゼロを実現する大小さまざまなアイデアをメンバーから募集し、その内容についてサステナビリティの専門家の意見などを交えながら議論・検討するコミュニティです。 今後はメンバー発のアイデアの中からPwC Japanとしてスケールアップするのに適した取り組みに的を絞り、実行していきます(詳細は詳細は「Special Contents:Net Zero」参照)。

PwC Japanのメンバーはそれぞれが監査、会計、税務などの専門性を持っており、近年はサステナビリティ、デジタル、医療の分野など、これまでにない専門知識を持つメンバーも増え続けています。 また年齢やキャリアの幅も広く、生活者としての価値観も多様です。 そのようなメンバーの意見を、業務や価値観、ジェネレーションの枠にとらわれることなく交換し、掛け合わせることによって、ネットゼロの取り組みの幅が広がるとともに深さが増し、過去にない革新的なアイデアも生まれやすくなります。 今後もこのような取り組みを継続し、PwC Japanの強みを発揮できるユニークな施策やサービス開発に結びつけていきます。

自ら動いて得た知見を
ステークホルダーと共有

ネットゼロの取り組みは、温室効果ガス排出量の削減目標達成だけが目的ではありません。

グローバルで活動するプロフェッショナル・サービス・ファームである私たちは、そのネットワークを通じて世界中の最新動向やネットゼロに資する技術情報を入手できます。 課題解決につながる可能性がある施策を率先して試しながら、課題解決のストーリーを創出し、広く社会に共有していくことが、私たちの役割です。

例えばSAFについても、いち早くプログラムに参画することによって、新たな知見を得ることができます。 それらをクライアントや社会に向けて発信することが重要であり、それが社会課題の解決に結びついていくと考えています。

PwC Japanには、課題解決のための挑戦に前向きに取り組むカルチャーがあり、また、社会に貢献したいという強い気持ちを持つメンバーが集まっています。 一人一人が持つ専門性を融通無碍に組み合わせ、それぞれの思いを課題解決へ向かうエネルギーにして、ネットゼロの取り組みを推進していきます。

Special Contents

”2030年のネットゼロ実現後も社会に必要とされ続けるためにMy Interest起点のアイデアを出し合う”
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