暗号資産をはじめとするブロックチェーン関連サービスは、投資・決済・資産保全を支える金融インフラとしての存在感を高めています。一方で、暗号資産はインターネット上で移転可能な財産的価値であり、攻撃が成功した場合には短時間での資産流出に直結し得るという特性があります。近年では、署名鍵の盗難にとどまらず、ソーシャルエンジニアリング、外部委託先への侵入、サプライチェーンを介した攻撃など、ブロックチェーン関連事業者を取り巻く脅威は一層高度化・複雑化しています。
加えて、生成AIをはじめとするフロンティアAIの進展は、攻撃者の能力を押し上げる可能性があります。脆弱性探索、攻撃経路の特定、フィッシングの高度化、マルウェア開発支援などが低コスト化・高速化することで、従来以上に迅速かつ実効性のあるサイバーリスク管理が求められます。
本稿では、改正金融商品取引法、フロンティアAIへの対応、経営陣の関与、リスクベースアプローチ、暗号資産業界特有の留意点の5つの観点から、ブロックチェーン関連事業者に求められるサイバーレジリエンスの再構築について考察します。
なお、文中の意見は筆者の私見であり、PwCJapan有限責任監査法人および所属部門の正式見解ではないことをお断りしておきます。
PwC Japan有限責任監査法人
リスク・アシュアランス部
パートナー 須田 真由
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リスク・アシュアランス部
マネージャー 望月 夕衣
PwCネットワークの監査手法と最新技術により世界水準の高品質な監査業務を推進するとともに、内部統制、ガバナンス、サイバーセキュリティ、規制対応、デジタル化対応、株式公開など幅広い分野に関するブローダー・アシュアランス・サービス(BAS)を提供します。
PwCはITリスクの専門家として、暗号資産および分散台帳技術の重要性に早くから着目し、当該技術に特有のリスクを管理・低減するためのアドバイザリー業務や、各種関連法規制の要求事項を遵守するための当局対応支援に多数の実績を有しています。 また、金融サービス事業者に対する豊富なサービス提供経験や、PwCのグローバルネットワ...
企業がブロックチェーンを活用する業務に関して、情報セキュリティやリスク管理態勢、関連する内部統制などのガバナンス体制構築を支援します。また、独立した第三者として、企業が当該ガバナンス体制について発行するSOCレポートの保証業務を展開します。
ブロックチェーンは、多くの業界を破壊(ディスラプション)にも改善にも導きうる、革新的な最新テクノロジーです。期待される効果として、コスト削減、二重取引の防止、取引速度の向上、レジリエンス(耐障害性)の強化などが挙げられ、経営戦略とテクノロジー戦略の両面でブロックチェーンにアプローチすべきです。
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