前記事「変化の時代の戦略策定プロセスとガバナンス態勢」で述べたとおり、戦略実行を通じて適切なリスクテイクを可能にするための重要なステップの1つがシナリオ分析です。企業は、自らが負うリスクに対して、さまざまなシナリオを想定した分析をあらかじめ行い、その中で適切なリスクコントロール手段を検討・整備することにより、変化への対応力や問題解決力を高めることが、持続的成長と中長期的な企業価値向上のために不可欠です。
本稿では、実際に企業がリスクテイクを行い、リスクに適切に対応するために必要となるシナリオ分析の概要を紹介します。なお、文中の意見は筆者の私見であり、PwC総合研究所合同会社および所属部門の正式見解ではないことをお断りします。
PwC総合研究所合同会社
所長 栗原 俊典
PwC総合研究所合同会社
マネージング・ディレクター 北野 淳史
PwC総合研究所合同会社
マネージング・ディレクター 古宇田 由貴