PwC Japan有限責任監査法人の組織文化・カルチャー
プロフェッショナルファームにとって、「人財」が全てです。一人一人の言動が組織の活動そのものとなります。そのため、Visionを実現し、Purposeを体現するための「行動指針」を、私たちはとても大切にしています。
この「行動指針」は、2023年度以降、PwC Japan有限責任監査法人の全職員が参加しボトムアップ*で策定しています。それまではトップダウンで決定された行動規範について浸透を図ってきましたが、職員一人一人がそれを「自分ごと」として捉えられないという課題がありました。そこで、2023年度に初めて「行動指針」を策定、その後の組織統合を経て、2024年度に新たに見直しを行いました。
判断に迷いが生じた際には、この「探求」「尊重」「躍進」という3つの「行動指針」に立ち戻って考え、行動することを大切にしています。
*「The Critical Few」(少数の重要な要素)という方法論を採用しています。目指す組織の姿と現状とのギャップに着目し、そのギャップを埋めるための「少数の重要な行動(The Critical Few Behaviours)」を職員同士が協力してボトムアップで自ら設定するものであり、皆がその行動を繰り返していくことで、組織を目指す姿に近づけて行きます。
好奇心が未知に踏み出す一歩を後押ししてくれる。
手元で行っている業務への好奇心だけでなく、クライアントへの好奇心・新しい未来への好奇心をもとう。新たな知識や経験を求めることが、自己成長と未来の可能性を広げる。
私たちの好奇心は、未来を切り開くカギになる。
相手の行動や努力を見逃さず、前向きな言葉で伝えることを心がけよう。
「ありがとう」や「すばらしいね」の一言が、相手を勇気づけ、より良い関係を築く基盤となる。
互いの行動を認め合い、前向きに伝えることが、ひいてはチーム全体のエネルギーを高めることにつながる。
社会が絶え間なく変化するならば、私たち自身で変えるものと変えないものを積極的に見極めて、対応していこう。
自分たちの根本的な価値を問いただし、変化を楽しみ、前に進んでいこう。
「行動指針」は、大きく3つのプロセス「策定」「浸透」「見直し」で機能しています。
サーベイには全職員の約55%が参加しました。結果に基づき、私たちが共有する「共通の性質」を特定し、Vision達成に向けて欠如している「性質」の洗い出しを行い、それをワークショップに反映させました。
全拠点で計7回のワークショップを開催し、合計274名の職員が参加しました。このワークショップは、職階を超えて一人一人がどのような行動を重視しているかを知る良い機会となりました。
ワークショップで提案された行動をまとめて、絞り込みを行いました。本投票には全職員の82.5%が参加し、カテゴリーごとに1つずつ「行動指針」が選定されました。
選定された「行動指針」を一人一人が実践していくために、「行動指針」をどのような場面で活用できているかを共有し議論するワークショップを各拠点で実施しています。
定期的に行われるフィードバックの際に、対話のきっかけとして「行動指針」が活用されています。また、望ましいキャリアに向けた指針として、キャリアマネジメントでも活用されています。
事業環境の変化等が発生すると、「行動指針」も見直しが行われます。直近では、組織再編に伴い「行動指針」の見直しが実施されました。見直しの際には、再びサーベイからプロセスが始まります。
職員が一から創った「行動指針」を組織全体に「浸透」させていくことで、どのような化学反応が生まれ、変化がもたらされ、どのような組織が創りあげられていくのか、プロジェクトメンバーをはじめ、職員一同が、その明るい未来を大きな期待を持って見つめています。