2020年における保険ビジネスの展望 Insurance 2020/世界の保険会社経営者の意識

2016-02-10

PwCでは2015年に「Insurance 2020 & beyond:必要性が再び改革を生み出す」を出版しました。年初来、世界の金融市場は極めて不安定な動きをしており、先行きの見通しは不透明さを増しています。そのような状況においてこそ、保険会社を取り巻く大きな環境の潮流をとらえた、しっかりした軸のある戦略を考えることが必要かもしれません。そのための示唆を与えてくれるInsurance 2020のサマリーを保険・共済業界向けの方々にご紹介します。

PwCは、2011年にトロントで開催されたInternational Insurance Society(IIS)の年次フォーラムで、保険業界にむけて将来の展望を提示し、その後、「2020:Turning Change into Opportunity」を出版し、世界中の多くの保険会社、保険ブローカー、再保険会社において、中長期的な経営戦略の策定に広く活用いただいております。PwCは、保険業界に大きなインパクトを与えるメガトレンドを、5つのスティープ・ドライバー(社会的要因、技術的要因、環境的要因、経済的要因および政治的要因)別に分析し、将来のシナリオを展望する手法をとっています。さらに、2015年10月に、その後の動きを踏まえた新たな考察として、「Insurance 2020 & beyond」を出版しました。

世界中の保険会社は、さまざまな形でスティープ・ドライバーの影響をうけており、経営の大きな転換期を迎えています。こういった経営環境は、PwCが実施した世界CEOの意識調査の結果にも表れています。図1は、4つのトレンド(販売チャネル、消費者行動の変化、競合相手の増加、規制の変化)が、経営に混乱を招く可能性の有無を経営者に質問したものです。保険会社の経営者は、4つのトレンドすべてにおいて経営に強い影響があると認識していて、保険業界はあらゆる業界の中で、4項目トータルが最も高いスコアとなっています。このような経営環境は、経営者にとって、新しいビジネスチャンスを生む好機でもあり、脅威でもあり、経営者の手腕が今まで以上に問われる厳しい環境といえます。

将来の混乱

このような経営者の意識を踏まえて、「Insurance 2020 & beyond:必要性が再び改革を生み出す」においては、保険会社に大きな影響を与える要因を、主要なスティープ・ドライバーに分けて、解説しています。

「社会的要因」においては、顧客の変化、具体的には、デジタル化、ソーシャルメディアおよびインターネットにおける比較サイトの普及などにより、顧客がより多くの情報をもち、商品の選択において優位な立場になるため、保険会社は、顧客ニーズに機敏に反応し競争に打ち勝つことが求められることなど、いくつかの事例に基づいて紹介されています。

「技術的要因」においては、データ・アナリティクス、ビッグデータといったキーワードで語られる情報処理技術の向上により、競争優位の差別化のためには、情報の的確な分析に基づいて他社よりも迅速で効果的な行動が必要になることが、自動運転システムの普及と自動車保険への影響の事例などにより説明されています。

「環境的要因」においては、自然災害の規模が益々大きくなっている中で、リスクモデルへの期待やビジネスモデルへの組み込みへの課題などが説明されています。

「経済的要因」においては、南アメリカ、アジア、アフリカおよび中東(SAAAME)の成長や都市部への人口流入の加速が保険市場にどのような影響を与えるかが示されています。

「政治的要因」については、保険会社と政府の社会保障制度における協調や、規制強化と保険会社テクノロジーへの投資の必要性、高まる世界不安と保険会社へのリスクアドバイザー、リスクミティゲーターとしての役割期待が書かれています。

以上の5つの要因を分析し、どのような保険商品が登場するのか、2025年における具体的なシナリオ事例を考察しています。

最後に、将来を見据えたビジネス戦略の策定方法として、LITE(Learn-Insight-Test-Enhance)という手法を提案し、新たな動向を追跡し、その影響を的確に評価することの必要性をうったえています。

これらの保険・共済業界における分析と将来展望につき、ぜひ本文をご参照ください。本文ダウンロードにはこちらからアクセスください。

PwCあらた監査法人第2金融部(保険・共済)では、Insurance2020 で示される保険・共済業界の将来の展望と課題に対応し、クライアント企業を支援するために、150人を超えるさまざまな人材が、日々新たな挑戦を行っています。

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第2金融部(保険・共済)

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