海外の税務調査・国内争訟のプロセス：タイ

税務調査
除斥期間	召喚状発行の除斥期間申告書提出済みの場合 ⇒ 2年（租税回避や還付申告の場合には5年まで延長されうる）申告書未提出の場合 ⇒ 10年更正通知の除斥期間上記のいずれの場合も10年
調査の種類	公式な税務調査はSummons auditと呼ばれる。この他に非公式の税務調査（Advice auditやAudit on specific tax issues）があり、大半のケースはこちらに該当する。
税務調査の発端となりうる事象等	RBA（Risk Based Audit）システムに集められたデータにより、利益率が大きく変動していることや連続して欠損が生じているような会社が調査対象に選定される模様。非公式の税務調査の結果、重大な問題が検出された場合や納税者が自主修正に応じない場合、あるいは更正の期間制限内に決着が見込めない場合にSummons auditに移行することが多い。また、還付申告の場合には、通常、税務調査が実施される。
プロセス	助言を与える調査（Advice audit） or 特定論点の調査（Audit on specific tax issues） 1．レターの発行　↓ 2．実地調査　↓ 3．Testimonyの発行　↓ 4．自主修正申告召喚状調査（Summons audit） 1．レターの発行　↓ 2．実地調査　↓ 3．更正通知書の発行　↓ 4．修正申告 or 不服申立
調査開始から終了までの期間	非公式の税務調査：当局としては30日以内の早期決着を目指すが、現実的には数カ月から1年に及ぶケースが多い。公式の税務調査（Summons audit）：特に期限はなく、全ての税務論点について包括的に調査するため、長期間に及ぶことが多い。
追徴税額の納付期限	更正通知の受領日から30日以内
ペナルティ	ペナルティ（法人税）法人税：100％（無申告の場合は200％）。ただし、非公式の税務調査において、自主修正に応じた場合は免除。 VAT：100～200％延滞税印紙税以外：1.5％ per month 印紙税：200～600％
調査での典型論点	移転価格（基本的にTNMM。利益率の変動、連続して営業損失、BOI事業とNon-BOI事業の利益率較差など）出向者PE 印紙税（受託製造会社の活動が請負サービスとみなされる）
その他補足事項	非公式の税務調査の場合、2～3事業年度分について特定の論点に絞った調査が実施される。タイでは非公式・公式の税務調査で決着せずに裁判に進むケースはあまり多く見受けられない。

税務調査

除斥期間

召喚状発行の除斥期間
- 申告書提出済みの場合 ⇒ 2年
  （租税回避や還付申告の場合には5年まで延長されうる）
- 申告書未提出の場合 ⇒ 10年
更正通知の除斥期間
- 上記のいずれの場合も10年

調査の種類

公式な税務調査はSummons auditと呼ばれる。

この他に非公式の税務調査（Advice auditやAudit on specific tax issues）があり、大半のケースはこちらに該当する。

税務調査の発端と
なりうる事象等

RBA（Risk Based Audit）システムに集められたデータにより、利益率が大きく変動していることや連続して欠損が生じているような会社が調査対象に選定される模様。

非公式の税務調査の結果、重大な問題が検出された場合や納税者が自主修正に応じない場合、あるいは更正の期間制限内に決着が見込めない場合にSummons auditに移行することが多い。

また、還付申告の場合には、通常、税務調査が実施される。

プロセス

助言を与える調査（Advice audit） or
特定論点の調査（Audit on specific tax issues）
1．レターの発行
　↓
2．実地調査
　↓
3．Testimonyの発行
　↓
4．自主修正申告
召喚状調査（Summons audit）
1．レターの発行
　↓
2．実地調査
　↓
3．更正通知書の発行
　↓
4．修正申告 or 不服申立

調査開始から
終了までの期間

非公式の税務調査：当局としては30日以内の早期決着を目指すが、現実的には数カ月から1年に及ぶケースが多い。

公式の税務調査（Summons audit）：特に期限はなく、全ての税務論点について包括的に調査するため、長期間に及ぶことが多い。

追徴税額の納付期限

更正通知の受領日から30日以内

ペナルティ

ペナルティ（法人税）
- 法人税：100％（無申告の場合は200％）。
  ただし、非公式の税務調査において、自主修正に応じた場合は免除。
- VAT：100～200％
延滞税
- 印紙税以外：1.5％ per month
- 印紙税：200～600％

調査での典型論点

移転価格（基本的にTNMM。利益率の変動、連続して営業損失、BOI事業とNon-BOI事業の利益率較差など）
出向者PE
印紙税（受託製造会社の活動が請負サービスとみなされる）

その他補足事項

非公式の税務調査の場合、2～3事業年度分について特定の論点に絞った調査が実施される。
タイでは非公式・公式の税務調査で決着せずに裁判に進むケースはあまり多く見受けられない。

国内不服申立手続きの枠組み
不服申立手続きの概要	不服申立委員会への不服申立　↓ 中央租税裁判所への提訴　↓ 特別控訴裁判所への控訴　↓ 最高裁判所への上告

相互協議
ダブルトラック	可能
相互協議の終了期限	特に規定なし

相互協議

ダブルトラック

可能

相互協議の終了期限

特に規定なし

不服申立（一次）
手続名	不服申立
申立先	不服申立審理委員会（Board of Appeal）
申立期限	更正通知から30日以内
手続き	1．異議申立の提出　↓ 2．不服申立委員会による審査　↓ 3．審査結果の通知　↓ 4．不服であれば30日以内（Amphurは15日）に中央租税裁判所に提訴（※これより先の提訴手続きに進む例は極めて稀である）
決定までの期間	特に期限なし

不服申立（一次）

手続名

不服申立

申立先

不服申立審理委員会（Board of Appeal）

申立期限

更正通知から30日以内

手続き

1．異議申立の提出
　↓
2．不服申立委員会による審査
　↓
3．審査結果の通知
　↓
4．不服であれば30日以内（Amphurは15日）に中央租税裁判所に提訴

（※これより先の提訴手続きに進む例は極めて稀である）

決定までの期間

特に期限なし

不服申立（二次）
手続き名	中央租税裁判所への提訴
申立先	中央租税裁判所
申立期限	不服申立の決定通知から30日以内
手続き	ー
決定までの期間	ー
その他補足情報	特になし

不服申立（二次）

手続き名

中央租税裁判所への提訴

申立先

中央租税裁判所

申立期限

不服申立の決定通知から30日以内

手続き

ー

決定までの期間

ー

その他補足情報

特になし

不服申立（後続手続）
後続手続の概要	中央租税裁判所での判決に不服の場合、判決から30日以内に特別控訴裁判所へ控訴可能。　↓ 特別控訴裁判所での判決にも不服の場合には、判決から1カ月以内に最高裁判所へ上告可能。
その他補足情報	特になし

不服申立（後続手続）

後続手続の概要

中央租税裁判所での判決に不服の場合、判決から30日以内に特別控訴裁判所へ控訴可能。
　↓
特別控訴裁判所での判決にも不服の場合には、判決から1カ月以内に最高裁判所へ上告可能。

その他補足情報

特になし

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