日本経済の足元の動向につき確認していこう。まず国内消費をみると、9月の家計調査において、実質消費支出が前年比-1.1%、前月比では-1.3%と前年比・前月比で減少となった。実質可処分所得(勤労者世帯)の動きをみると、9月は前年比-1.8%と5か月ぶりの減少となった。一方、実質でみた実収入は今年4月以来の前年比マイナスとなった。物価上昇率が2%台半ばから後半を維持する中、所得拡大の動きが一服していることが背景にある。SNAベースの家計最終支出に相当する9月の実質消費支出総額(CTIマクロ)は104.2(2020年=100)となり、8月から0.1ポイント増加した。7-9月期は前期比+0.5%となった。可処分所得拡大の動きが一服している。所得と支出の好循環実現のためには手取り収入を増やすための政策の実施が求められている。一方、10月の商業動態統計では、名目の小売業販売額は前年比+0.5%、前月比-2.3%となった。業態別の前年比でみると、特に百貨店、ドラッグストア、ホームセンターで大きめの伸びとなり、持ち直しが継続している。また、実質化した小売業販売額は2024年に入り、やや持ち直しの動きがみられるもものの、9月、10月は2か月連続で下落した。次に設備投資動向をみておこう。9月の機械受注統計は、「船舶・電力を除く民需」(コア受注)は9月に前月比-0.7%(前月(8月):-1.9%)と3か月連続で減少し8,520億円となった。コア受注は、4-6月期に前期比-0.1%の後、7-9月期は同-1.3%となり2四半期連続での減少となった。内閣府の見通しによると、10-12月期のコア受注は5.7%の増加が見込まれている。9月の鉱工業生産では、生産は前月比+3.0%と2か月連続の増加、前年比でも+1.6%と3か月ぶりの増加となった。7-9月期生産の対4-6月期比は-0.4%であったが、10月期生産の対7-9月期比は+2.9%である。製造工業生産予測調査の結果を代入すると10-12月生産の対7-9月期比は+1.2%となる。1%台の生産拡大が確認できるかが当面の焦点となるだろう。外需に目を転じると、10月の貿易統計では、名目輸出金額は前年比+3.1%となり、2か月ぶりに増加した。欧米向けの自動車関連が弱いものの、アジア向けの改善で増加となった。輸出数量は、前年比+0.1%となり、9か月ぶりに増加した。アジア向けが持ち直した。以上を踏まえ、景気動向を確認しておこう。8月の景気動向指数における一致指数は115.7となった。8月から1.7ポイント上昇して2か月ぶりに上昇した。3か月後方移動平均や7か月後方移動平均の前月差をみると、CI一致指数の3か月後方移動平均は0.53ポイント上昇と2か月ぶりの上昇、7か月後方移動平均は0.47ポイント上昇し、こちらは3か月連続の上昇となった。物価面をみると、10月の企業物価指数では、国内企業物価指数が前月比+0.2%(前年比+3.4%)、輸出物価指数は、円ベースで前月比+2.6%(前年比+1.0%)、契約通貨ベースで同+0.0%、輸入物価指数は、円ベースで前月比+3.0%(前年比-2.2%)、契約通貨ベースで同-0.2%となった。10月の全国消費者物価は、総合で前年比+2.3%、生鮮除く総合で同+2.3%となり、9月から伸びが強まった。食料(酒類除く)及びエネルギー除く総合(欧米型コア指数)は同+1.6%と9月からわずかに減速し、2%を下回って推移している。
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