中国国家統計局が発表した2023年の実質GDP成長率は前年比+5.2%となった。政府当局が掲げる2023年通年の経済成長率「5%前後」との目標を達成した。ただし、2022年(同+3.0%)が新型コロナ流行の影響を受けて低水準の伸びであったことを踏まえると、景気回復のペースは鈍い。実際、個人消費の回復は分野や品目ごとにまだら模様であるうえ、不動産市場の長引く低迷が個人消費のほか、固定資産投資や鉱工業生産の足かせとなっている。さらには欧米景気の先行き不透明感は払拭されず、外需を取り巻く環境も厳しい状況が続いている。
こうしたなか、政府当局による景気刺激策の効果も含めて先行きが注目される中国経済であるが、2024年においても引き続き長引く不動産不況の下で需要不足の状態から脱し切れず、全体として勢いに乏しく吹っ切れない状況が続くとみられる。以下では、先般公表された2023年の主要経済統計を踏まえつつ、中国経済の現状および2024年を通じた今後の展望について筆者の見解を述べていく。
まず図表1で四半期ベースの実質GDP成長率をみると、2023年第4四半期(10-12月)には前年同期比+5.2%となった。第3四半期(7-9月)の同+4.9%から0.3%ポイント増加して着地したが、第4四半期の伸びは低成長に止まった前年同期(同+2.9%)からのベース効果によって押し上げられたものである。2022~2023年の実質GDP平均成長率は4.1%に止まり、新型コロナ流行前(6%超)と比較すると、成長減速のペースは速い。前期比(季節要因調整後)ベースでみると、第4四半期の伸びは+1.0%(年率換算ベース:+4.1%)となり、第3四半期(同+1.5%、年率換算ベース:+6.1%)から減速していることからも、足元の中国経済は底入れしつつも、勢いに欠ける状況にあると言える。また、2023年の名目GDP成長率は同+4.6%と前年(同+4.8%)から鈍化したうえ、実質を下回って着地しており、デフレ圧力の強さが示される結果となった。
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