取締役会の機能強化支援―取締役会事務局(コーポレートセクレタリー)の進化を通じて―

取締役会事務局(コーポレートセクレタリー)に求められる役割の高度化

コーポレートガバナンスをめぐる要請は年々高度化しており、従来型の取締役会運営では対応に限界が生じています。不確実性の高い経営環境下で、投資家やステークホルダーは、形式ではなく実質的な監督機能の発揮を求めており、重要議題に十分な審議時間を確保し、社外取締役の知見を活かす運営がますます必要になっています。

その実現には、会議運営を超えて議題設計・論点整理・情報設計を担う取締役会事務局(コーポレートセクレタリー)の機能が極めて重要になります。2026年のコーポレートガバナンス・コード改訂を含む一連の改革は、取締役会事務局が「ロジスティクス機能」から「司令塔機能」へと進化する好機といえます。

カンパニーセクレタリーの概念が定着している英国・米国企業では、取締役会・委員会の意思決定や企画運営のアドバイザー、資本政策・株式関連業務、社外専門家との情報交換、株主との対話窓口までを一元的に担う機能として位置付けられています。日本企業においても、こうしたグローバル水準を踏まえた事務局機能の再定義が進みつつあります。

取締役会事務局の運営における課題

取締役会事務局の運営において、多くの企業は以下のような課題に直面しています。

  • 運営業務に追われている
    日程調整、招集通知、資料回収・配布、議事録作成等の実務負荷が大きく、実効性向上に寄与する業務に時間を割けていない
  • 議題・論点設計に深く関与できていない
    何を、どの順番で、どの粒度で議論すべきかというアジェンダ設計に関与できず、取締役会での宿題管理・フォローアップも不十分
  • コードへの対応が形骸化している
    会社法・コーポレートガバナンス・コード等への対応が目的化し、手続的承認にとどまって戦略・監督に関する実質的議論につながりにくい
  • 社外取締役への情報提供に課題がある
    資料量が多く、前提知識や論点整理が不十分で、社外取締役が事前に論点を把握しにくい
  • 事務局の人材育成プラン・キャリアパスが描けない
    事務局がコストセンターと見られやすく、人員・IT・育成投資が後回しになりがちで、評価軸も明確でない
  • 事務局機能が分散している
    取締役会支援機能が複数部門に分散しており、全体最適での運営が難しく、ノウハウが特定担当者に依存している

PwCのサービス

こうした課題を踏まえ、PwC Japanグループは、現状診断から構築、運用まで、各社の状況に応じて取締役会の機能強化を支援します。

  • Phase 1:現状診断
    事務局機能、運営プロセス、議題設計の実態を可視化し、成熟度を判定
  • Phase 2:構築
    あるべき役割、体制、プロセス、情報設計を再構築
  • Phase 3:運用
    実運用への伴走・定着化とKPIによる継続改善

原則としてPhase 1:現状診断を起点とし、Phase 2以降で各社の成熟度と優先課題に応じて以下のサービスを組み合わせて提案します。

1.取締役会運営基盤の再設計

事務局の役割・責任・体制・運営プロセスを見直し、属人化を解消するとともに、安定的かつ効率的な運営基盤を整備します。

  • ミッション・役割・業務分掌・体制設計支援
  • 取締役会事務局人材育成・スキル定義支援
  • 取締役会運営プロセスの標準化・効率化支援
  • 取締役会運営のDX支援(Board DX)

2.取締役会の実効性向上

取締役会が「説明と承認の場」にとどまらず、戦略・監督・助言機能を発揮できるよう、議題・論点・資料・モニタリング設計を高度化します。

  • 取締役会アジェンダ・審議テーマ設計支援
  • 取締役会資料・付議書・論点メモ・議事録高度化支援
  • 重要案件・戦略テーマのモニタリング設計支援
  • 実効性評価を踏まえた改善施策立案・実行支援

3.独立社外取締役の機能発揮

社外取締役が早期に会社理解を深め、十分に監督・助言機能を発揮できるよう、オンボーディングや情報提供、事前対話を設計します。

  • 社外取締役オンボーディング支援
  • 社外取締役向け情報提供高度化支援
  • 社外取締役との事前対話・コミュニケーション設計支援

4.有事・ステークホルダー対応

平時の運営高度化に加え、有事対応、ステークホルダー対応など、個別テーマごとの支援も提供します。

  • 有事・危機時における取締役会運営支援
  • 機関投資家・ステークホルダーとのガバナンス対話支援

主要メンバー

久禮 由敬

パートナー, PwC Japan有限責任監査法人

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辻田 弘志

パートナー, PwC Japan有限責任監査法人

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石﨑 翔

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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足立 順子

ディレクター, PwC Japan有限責任監査法人

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遠藤 亮

シニアマネージャー, PwC Japan有限責任監査法人

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