通信業界向けコンサルティング事例

事例1:RFIDによる資材物流・資産管理の高度化支援

業界・クライアントの課題

通信事業者は、通信網提供のため全国各地に膨大な設備を設置・保有し、管理しています。近年では5G提供のためさらなる設備の導入が必要となり、その潮流の中で資材物流および資産管理を高度化する仕組みが求められています。本クライアントは「RFID」に活路を見いだしましたが、企画・実行を自社のみで推進するにはナレッジと体制の面でリソースが十分ではない状態でした。

PwCのアプローチ

RFID導入にあたっては、技術的な検討に加え、現行の業務プロセスの見直しから各種既存システムとの連携までを含めた広範囲な検討が必要でした。そこで、クライアント業務の深い理解と、他業種(インフラ、製造、物流)の支援経験に基づく知見を生かし、あるべき姿の定義とスケジュールの策定、およびその実行を支援しました。

実行においては、クライアントの非常に多岐にわたるタスクについて、相互の関連性を明確にしつつ進捗を管理することで、各担当者がタスクに注力しやすい環境を構築しました。

当初想定していなかった技術的・業務的な課題にも数多く直面しましたが、そのスケジュールへの影響を可視化し、リソースを考慮した優先度を提示することで、クライアントがより良い意思決定をできるよう支援しました。また、クライアントの持つ技術的・業務的な知見と、さまざまな案件の支援経験に基づくPwCの知見を融合させ、課題を解決していきました。

結果として、資材物流・資産管理の高度化の仕組みが構築され、クライアント社内において順次導入が進んでいます。

事例3:RPAガバナンス構築と全社導入支援

業界・クライアントの課題

厳しい競争環境にある通信業界において、本クライアントは業務生産性の向上を目的にRPAの全社活用を推進していましたが、一方で、RPAを安心・安全に活用するためのガバナンス整備も課題でした。

PwCのアプローチ

監査部門(PwCあらた有限責任監査法人)が保有するRPAガバナンスのフレームワークをベースに、ハイリスクな点を中心に1カ月程度でガバナンスに関するガイドラインを策定しました。

その後、SOX対象業務への適用方針や社内の情報セキュリティルールとの整合など、クライアントの環境に即したより実効性のあるガイドラインにブラッシュアップを図りました。

また、グループ会社を含めた社内のRPA推進部門へのガイドラインの周知・浸透を図るべく数十回の説明会やQAセッションを行い、各部門の理解促進と合意形成を実現しました。

これらのガバナンス支援と並行して、コンサルティング部門(PwCコンサルティング合同会社)が中心となって、RPA全社活用に向けた導入支援も行いました。

具体的には、RPA活用戦略や開発プロセス・ルールの策定、開発手法の標準化、開発・保守組織の立ち上げといった企画管理業務から実際のRPA導入業務まで、RPAに係る開発ライフサイクルをトータルに支援し、年間8万時間分の業務をRPAに置き換えることに成功しました。

本プロジェクトの支援は現在も継続しており、ガバナンス・ガイドラインを社内規則としてより強制力の高いものに位置付けるとともに、ガバナンスの強化を検討中です。また、活用推進についてはAI技術など、より高度な自動化を目指し技術検証を行っています。

監査部門とコンサルティング部門が協業することで、RPA活用に関する「攻め」と「守り」の両面での支援を進めています。

【参考プレスリリース】

PwCあらたとUiPath社、RPAガバナンス構築のためのガイドラインとハンドブックを策定、一般公開を開始

事例4:CRM戦略策定およびマーケティングコミュニケーション最適化支援

業界・クライアントの課題

通信業界のB to C領域では、これまでの通信を主軸にしたビジネスだけにとどまらず、エネルギー、金融、小売、サービスなどさまざまなカテゴリーに業態を拡大し、各社とも大きなエコシステムを形成する戦いになっています。本クライアントにおいても、各事業部がシームレスに連携した上での全社CRM(Customer Relationship Management)戦略の策定と、それに基づくマーケティングコミュニケーションの最適化が喫緊の課題でした。

PwCのアプローチ

クライアントのマーケティング部門とともに、20以上の事業部門からなる約30名の部門リーダーを巻き込みながら、1年をかけてBXT(Business、eXperience、Technology:eXperience=Xを核にBusiness=BとTechnology=Tを融合させたサービスを提供するという考え方)アプローチによる、あるべきCRM戦略の策定、マーケティングコミュニケーションの最適化を支援しました。

具体的には、前半6カ月で当該30名のメンバーを中心にした全6回のワークショップの開催を中心に、顧客インサイトの理解から具体的なマーケティングコミュニケーションの運用方針までを定義し、後半6カ月は具体的なマーケティングコミュニケーションのPoC(概念実証)を推進しながら、各部門のKPI・業務課題に合わせたアクションプランを精緻化しました。

また、並行して全社統合顧客データの分析結果に基づく顧客ロイヤルティの測定方法の設計や、PoC結果を踏まえたマーケティングコミュニケーションの運用ガイドラインおよび運用体制・プロセスの設計と事業部門長との合意形成までを支援しました。

事例5:未来視点のバックキャスト型の新規事業立案支援

業界・クライアントの課題

通信業界においては今日、通信料金・ネットワーク料金にとどまらない収益の多様化が、重要な経営課題として認識されています。本クライアントにおいては、既存事業の延長線の発想にとどまらない新規事業の立案が急務でした。

PwCのアプローチ

PwCオリジナルの未来創造アプローチ「思索的未来デザイン」を活用した、バックキャスト型の新規事業立案を行いました。

独自のノウハウが詰まった「未来創造セッション」を通じて2025~2030年ごろの未来市場を創造し、そこからのバックキャストで直近数カ年の新規事業計画を立案することで、短期間のうちに「壮大かつ実行可能な」新規事業計画を立案することに貢献しました。

3カ月の間に実行した複数回の未来創造セッションにはクライアントから延べ50名以上が参加し、既存事業の延長線上にない非連続的な未来市場・未来事業を発想する感覚を共有することができました。このような発想を広げる(右脳を使用する)セッションと、論理的思考を用いる(左脳で検証する)コンサルティングワークをアジャイルに繰り返し実行することにより、「壮大かつ実行可能な」新規事業計画の立案が可能になりました。

事例6:大規模IPOの実行支援

業界・クライアントの課題

変化が目まぐるしいIT・通信業界において、グループ全体で時流をつかみながら、独自の戦略に基づき持続的な成長を果たしてきた本クライアント。グループ戦略の一環として、東京証券取引所への上場を目指すことになりました。ただし、この新規上場(IPO)は、その規模に比して極めて準備期間が短く、かつその中で、グローバルオファリングのためにIFRS(国際会計基準)ベースで財務情報を準備しなければならないことが、大きな課題となっていました。

PwCのアプローチ

コンサルティング部門(PwCコンサルティング合同会社)と監査部門(PwCあらた有限責任監査法人)によるジョイントチームを組成し、過去に同種の案件を支援した際のナレッジを活用することで、目論見書などに記載する財務情報については、キックオフから3カ月程度で主要論点を識別・整理し、6カ月程度でベースとなるIFRS連結財務諸表を一とおり作成する、というアプローチを提案しました。

実際の支援においては、マネジメントの判断や監査人の見解、弁護士や財務局のフィードバックなどに由来する不確定要素が多く存在しました。上場日程に影響を与える可能性がある場合はプロジェクトプランを複線化して柔軟に対応しました。

また、それらに対応するための支援リソースについては、PwC内の最適な専門家をタイムリーに確保するチャネルを設けることで、グローバルオファリングを含めた上場準備の過程において発生するあらゆる問題・課題に、PwCとして即応可能な支援体制を構築しました。その結果、当初に想定していなかった事象が多々発生したにもかかわらず、本クライアントのマネジメントが求めていた時間軸で、無事に上場することができました。

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主要メンバー

野村 直秀

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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市原 一人

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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豊島 良彦

マネージングディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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道浦 京子

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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岩泉 謙吾

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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永岡 勝嗣

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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