
ゲノム医療とPatient Centricity ―認定遺伝カウンセラーの立場から―「newsletter 第1回:先端技術とその落とし穴 ゲノム医療と倫理的・社会的課題」
現在注目を集めるゲノム医療は、その性質から解析や利用に際して倫理的・社会的な課題が指摘されています。ゲノム情報活用の広がりや、それにまつわる倫理的・社会的課題の基礎知識について紹介します。
リアルワールドエビデンス(RWE)は製薬ビジネスに多大なインパクトをもたらすと考えられています。薬剤の開発における効率化とコスト削減、薬剤の新たな患者層の特定などさまざまな利点があり、製薬企業の収益性向上、ひいては株主還元につながります(Next in Pharma 2023参照)。ここ数年で劇的な進歩を遂げたRWEをどのように活用するかが、製薬企業にとって大きな課題となっています。
そのような中、PwCの調査とRWEの専門家へのインタビューを通して、RWE市場の急速な革新は以下の3つの要因によって後押しされていることが分かりました。
今後数年で、電子健康記録(EHR)、薬局の請求データ、ゲノム検査データ、患者の人口統計データなど、複数のデータセットの統合により、より詳細かつ完全な情報が得られるようになり、データの種類と量は驚異的な速さで増加していくことが想定されます。それに伴い、関連技術も進化していくことになります。このような進歩の中、製薬企業はRWEから得られるインサイトを製品ライフサイクルにおけるあらゆる意思決定に活用していく必要があります。
RWE企業は、特にがんや希少疾患の領域において技術力と臨床経験を高め、AIを用いた高度な分析プラットフォームや統合データセットを構築するために必要な自然言語処理(NLP)の開発に向けて、より投資をしていくことになります。RWE市場における競争は新たなアプリを生み出し、製薬企業はそれらを活用することでインサイトを深めることが可能になるでしょう。これにより、R&Dや営業マーケティングなどにおいて知の資産を蓄積し、より良い結果をもたらすことが想定されます。これらは過去類のないスピードで展開されていくため、製薬企業は特定のRWE企業のみならず、複数のRWE企業と協働していくことが望まれます。
米国(FDA)や英国(NICE)などの規制当局は、専門のタスクフォースや新しいデータ基準・ガイダンスを作ることで、安全性と有効性の評価や製品承認など、さまざまな用途でRWEを使用することを奨励しています。RWE企業は世界規模の異なるガイドラインやデータ標準の課題を解決するため、買収や提携を通じて国際的なデータセットや現地の規制に関する知識の蓄積を進めています。新たな規制ガイドラインの策定に向けた動きが加速することに伴い、臨床試験デザインやその他の重要な医薬品開発活動におけるデータセットへの注目度が高まっています。
製薬企業は急速に拡大するリアルワールドデータ(RWD)を活用し、開発を含めた製品ライフサイクル全体で価値を高めていくことが必要となります。RWDの急速拡大に合わせてRWE戦略を最新に練るために、下記5つの観点を検討してみてはいかがでしょうか。
※本コンテンツは、Real-world evidence comes of age for pharma: What to learn and how to earnを翻訳したものです。翻訳には正確を期しておりますが、英語版と解釈の相違がある場合は、英語版に依拠してください。
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