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DXを自分事として捉え、業務効率化・高度化のためEPM(Enterprise Performance Management)を導入する企業が増えています。一方で、導入後の活用が思うように広がらないケースにはいくつかの共通するつまずきがあります。
a. 外部委託による機動力不足
機能拡張や新規モデル開発を外部ベンダーに依存している場合には、委託コストが増大し、意思決定から実装までに時間を要することで小さな改善を高速に回すことが難しくなります。結果として、業務・システムの間で変革のスピードにギャップが生まれます。
b. 活用現場における習熟不足・属人化
EPMを活用する現場において、機能やモデルのロジックに深く習熟し、より高度な活用方法を自律的に見いだすことができる人材が十分に育っていないケースがあります。
また、知識が特定の担当者に属人化している場合、異動や退職によってシステムの改修や機能拡張が円滑に進まなくなります。
c. 内製化範囲の曖昧さ
システム導入後の運用に関する全てを内製化しようとすると、どの業務を誰が担うのかといった役割分担が曖昧になりやすく、特定の担当者や部門に負荷が集中する場合があります。その結果、本来は業務改善や活用高度化に充てるべき時間やリソースが定常的な運用に追われることとなります。
以下ではEPMを継続的にアップデートしていくために必要となる、これまでのPwCコンサルティングの支援から導いた「内製化の3つのポイント」を紹介します。
内製化というと、「ITリテラシーの高い人材が主体となって担うもの」というイメージを持たれがちです。しかし、EPMのようなローコードツールの開発において最も重要なのは、ITリテラシーではなく業務のプロセスやロジックに対する深い理解です。
なぜならば、EPMのモデルは実際の業務プロセスやロジック・計算ルールといった業務構造を実装したものであるからです。
「IT・データに詳しい人が業務知識を身に付ければよいのではないか」といった考えもありますが、業務知識は日々の業務経験の積み重ねによって形成される暗黙知を含み、短期間での習得は容易ではありません。そのため、業務部門を内製化の主体と位置づけることが重要です。
私たちの内製化支援では「知る→分かる→まねる→できる→自走する」の5つの段階的アプローチにより、EPMを継続的に活用・高度化できる体制を構築します(図表1)。
図表1:内製化支援における5つのアプローチ
まず、Q&Aやナレッジ提供を通して基本機能や設計思想を理解し、業務ロジックとモデル構造の関係を把握します。次に既存モデルの改修をOJT形式で経験し、実践的スキルを習得します。最終的には新規のモデル設計や機能拡張を自力で実施できるレベルまで習熟し、組織としての自走を実現します。
こうした段階的な学習を通じて、業務部門の担当者がモデル構造を正しく理解し、日常的な改善や機能拡張を自ら推進することの可能な状態を目指します。
「導入後の全てのタスクを自社で対応すべきなのか」という疑問を持つ企業も少なくありません。しかし実務の現場においては、必ずしも全てを内製化することが最適解とは限りません。
重要なのは「どこまでを自社で担い、どこからを外部の力に委ねるのか」という、内製化の範囲を明確に整理することです。
図表2:3つの内製化段階および先行着手範囲
具体的な内製化範囲は、大きく次の3つのレベルに分類することができます(図表2)。
A)安定化メンテナンス
マスタ更新、UXページの調整、軽微なロジック変更など、日常的に発生する運用作業
B)機能拡張
既存モデルをベースとしたロジック改修や機能追加など、業務改善に直結する拡張対応
C)新規モデル開発
新規モデルの設計・構築や新たな業務テーマへの展開
多くの企業にとって、まずはA・Bの既存モデルの運用・改善を自社で担える状態を目指すことが現実的です。その上で新たな業務変革のテーマに取り組む際には、難易度や重要度に応じて内製化と外部活用のバランスを検討していきます。
このようにどの運用レベルまでを自社リソースで実施するのかを整理することで、無理なく内製化を進めることが可能になります。全ての領域での内製化を目的とするのではなく、事業価値最大化のための手段として柔軟に設計することが重要です。
ここでは、私たちの支援におけるEPM内製化プロセス例および効果を紹介します。
まずはEPM導入の初期段階から導入先である業務部門が主体的に関与し、モデル構造の理解と運用スキルの習得を進め、導入プロジェクトの期間内に自社で改善を推進できる体制を整備します。
図表3:継続的成長までのプロセス例
その後、業務部門自らが他領域において、新たなモデルの構築や既存モデルの拡張を独力で実施します。またそうした自部門での自走の成功を生かし、複数の他部門におけるEPM導入・活用を支援・業務改善を進めます。一部の専門性が高い領域については、外部の知見をスポット形式で活用しながら継続的な改善を実施していきます(図表3)。
このように、導入先の組織のみがシステムを「使える」ような状態にとどまらず、「自ら設計・改善でき、他部署の業務改善まで支援する」レベルまで内製化を進展させることが理想です。
EPMの導入は、DXに向けた出発点に過ぎません。重要なことは、導入後も継続的に改善を重ねながら活用の幅を広げていくことです。これまでの多数の成功事例に共通して見られたのは、導入先企業のメンバーがEPM活用を「自分事として捉える」姿勢を持っていたことでした。
こうした当事者意識を持った取り組みが、EPMを単なるシステムから継続的に進化する業務基盤へと変えていきます。内製化の目的はシステムを使えるようにすることではなく、業務を自分事として捉え改善し続ける組織を構築することにあるのです。
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