Anaplanを用いた開示・報告業務DX支援

膨大な開示・報告資料作成業務において、高い負荷および人的ミスの発生リスクが課題

開示・報告業務において、会社法・金融商品取引法に基づく計算書類・有価証券報告書や、業界固有の業法に基づく当局報告、ディスクロージャー基準に基づくディスクロージャー誌など、多岐にわたる資料の作成が行われています。

近年では、IFRSやその他の規制(例:保険業界における経済価値ベースのソルベンシー規制など)、非財務情報の開示への本格的な対応が求められており、関連する開示・報告業務の負荷は急速に増大しています。とりわけ、サステナビリティ・ESG対応は、もはや単なる追加の作業ではなく、企業価値を財務・非財務の両面から一体として示すことが求められる段階にあります。各国で開示規制が高度化・細分化する中、非財務情報の開示は今後さらに複雑化し、厳格さも増していくことが予想されます。

このような未来を見据えると、属人的な非財務情報の作成プロセスから脱却し、財務報告の堅牢な内部統制・システム化された業務プロセスを非財務領域へと拡張していくことが、効果的・効率的でリスクの低いアプローチとなります。そのためには、まず現行の開示・報告業務の早期の刷新に向けて取り組むことが重要です。

図表1および以下に、保険業界を例に開示・報告業務の概要および課題を紹介します。

図表1:保険業界における開示・報告業務の課題例

a. 手作業による数値の転記

諸元データをスプレッドシートで集計・加工・補正し、文書やプレゼンテーションファイルに転記する手作業が発生します。

b. 社内レビューにおけるエラー対応

社内レビューの過程でエラーが発見された場合、業務担当者ごとに仕様や管理方法が異なる属人化したスプレッドシートが障壁となり、データ構造・処理ロジックの把握やエラー原因の特定が困難です。また、計算の再実施や関連資料の修正など作業の手戻りが発生すると、業務担当者の作業量が増大し、スケジュール遅延のリスクが高まります。

c. 重複する作業プロセスの実行

複数の開示・報告要請に対応するため、複数の開示・報告資料を同種または類似の数値を使用して作成するなど、重複した作業工程が発生します。

d. 法令・会計基準の変更によるプロセスの見直し

法令やIFRS・JGAAPといった会計基準・金融工学や保険数理領域での手法変更などに伴い、開示・報告に求められる数値や計算手法が頻繁に見直されるため、開示・報告資料作成上のプロセスを見直す必要が生じます。

e. 監査対応のための証跡収集

データの集計や加工の作業が特定の担当者の属人的な管理下で実施されている場合がありますが、監査時の説明責任を果たすためには各種証跡を収集しなければなりません。

また、開示・報告内容に不備や誤りがあった場合、すでに公開した情報を訂正する訂正報告書を作成・提出する必要がありますが、これは、高い公共性が求められる金融業界にとって信用や社会的評価を大きく損ねるリスクに繋がります。開示・報告業務担当者は、心理的負荷の高い状況のもとで高度な正確性を担保しながら迅速に業務を行うことが不可欠です。また、開示・報告内容の誤りや不足を未然に防ぐ適切な内部管理体制を敷くことが重要です。

4つの要諦を軸としたPwCの開示・報告業務DX支援

私たちは、このような開示・報告の業務課題に対して、①ガバナンス強化、②業務プロセス最適化、③システム導入、④内製化による自走運営の促進を軸として支援します(図表2参照)。プロジェクトの推進に当たっては、PwC Japan有限責任監査法人(以下、PwC Japan監査法人)、PwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)の業界専門組織およびデジタル&AI専門組織の3組織の専門家が混成チームを組み、監査・保証×業界×デジタルの知見から業務DXを支えます。

図表2:4つの要諦を軸としたPwCの開示・報告業務DX支援

①当局規制および監査への対応を見越したガバナンス構築

私たちは、これまでの監査業務および開示・報告領域への豊富な支援実績から、企業が直面する開示・報告におけるリスクを把握しています。

適切な開示・報告を実現するため、当局規制への深い理解、厳格なガバナンスの知見、財務報告プロセス構築の経験を生かし、規制要件に準拠した内部統制(例:文書化の整備、チェック体制の構築)の設計を支援します。

②業務プロセスのムダの削減による最適化

現行の複雑かつ冗長な業務プロセスに対してムダの削減を行い、業務の再構築を実施します。具体的には、本来依存関係はないが実施の順序が定められているタスクに対する並列化、前段作業結果のコピー&ペーストなどの単純作業の自動化、業務実施部門ごとに同じ前提情報の入力が生じている場合などの重複作業の集約化、類似または同一の処理を一括で実行する共通化などを実現します。

単純作業に割いていた工数の削減は、開示・報告内容の正確性の向上・決算の早期化に寄与します。また、人的リソースを財務分析や戦略立案といったより付加価値の高い業務へ配分することにより、組織全体の生産性向上および競争力強化を可能にします。

③開示・報告に特化した業務支援システム(Anaplan Disclosure Management)の導入

開示・報告業務支援システムとは、企業の開示・報告資料の作成業務を効率化・高度化するためのソリューションです。グローバル標準システムであるAnaplan Disclosure Managementを用いて現行の表計算ソフトなどによる個別集計から脱却し、複数の資料で使用されるデータを一元管理することで、データ更新の自動化による資料作成の工数削減、集計・資料作成などの作業の証跡管理による監査対応効率化、ワークフロー管理によるコンプライアンスの向上を実現します(図表3参照)。

図表3:開示・報告支援システム活用による業務イメージ

導入するシステムがグローバル標準である場合、海外拠点の先進事例や高度な運用ノウハウを取り込みながら新たな業務プロセス基盤を構築することが可能です。これにより、日本と海外の拠点で利用するシステムが異なる場合でも、グループ全体で一貫したプロセス設計・運用が実現し、データの整合性向上・意思決定の迅速化・さらにはグループ最適の視点に立った業務改革を推進できるようになります。


Anaplan Japanのパートナーエコシステムにおいて高い評価を獲得

PwCコンサルティングは、2025年度「Anaplan Japan Partner Award」において「Japan Partner of the Year」を受賞しました。さまざまな業界・領域のお客様においてAnaplanの提案ならびに導入をリードし、特に大手製造業のお客様において、アジア地域でも最大となる大型案件成約をしたことが評価されました。

また、Anaplanの営業、プリセールス、クライアントへのデリバリーをリードまたはサポートする、Solution Advisory & Deliveryパートナーに認定されています。

詳細はこちら


④持続的成長に向けた自走運営の促進(内製化)

システムの導入後、会計基準などの頻繁な変更による既存レポートのメンテナンスや新規レポート作成に対して、その都度実装を外部委託する場合には追加費用が発生します。さらに、業務に関する専門知識や要件詳細を適切に伝えるためのコミュニケーションが必要となり、迅速な改修ができなくなる恐れがあります。

私たちは、企業が自律的に業務要件の変更に対応できるよう、システム修正のノウハウ蓄積をサポートします。具体的には、システムの運用方法に関する各種ドキュメントやデータフォーマットの整備、業務関係者へのOJT(On-the-Job Training)などを通じたスキルトランスファーを実施し、システム全体構成・技術(データフロー・計算ロジックなど)の内製化を支援します。

主要メンバー

植松 徹

パートナー, PwC Japan有限責任監査法人

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緒方 真一郎

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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市川 秀樹

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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立石 将之

シニアマネージャー, PwCコンサルティング合同会社

Email

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