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グローバル展開を進める中堅企業にとって、国内外拠点の統合管理は経営課題の最優先事項です。クラウドERP、特にSaaS型のクラウドERPによる共通プラットフォームの構築が、その解決策として注目されています。PwCコンサルティングは、ERPの豊富な導入経験を活かし、中堅企業の成長戦略を支えるSaaS型のクラウドERPの導入による業務標準化と競争力強化の実現に取り組んでいます。
今回は、SAP S/4HANA Cloud Public Edition(以下、SAP Public Cloud)導入を担うEnterprise Transformation Consulting-Enterprise Solution(ETC-ES)パートナーの荻田 康隆と中村 哲、そしてMicrosoftのDynamics 365の導入を手掛けるEnterprise Transformation Consulting-Tech Alliance(ETC-TA)のシニアマネージャー大矢 稔が語り合いました。
(左から)荻田 康隆、中村 哲、大矢 稔
登壇者
PwCコンサルティング合同会社
Enterprise Transformation Consulting-Enterprise Solution/パートナー
荻田 康隆
PwCコンサルティング合同会社
Enterprise Transformation Consulting-Enterprise Solution/パートナー
中村 哲
PwCコンサルティング合同会社
Enterprise Transformation Consulting-Tech Alliance/シニアマネージャー
大矢 稔
中村:
PwCコンサルティングは、これまで、大企業に向けてのSAP ERP導入支援を多く手掛け、実績を積み重ねてきました。その経験を活かし、近年増加するグローバルにビジネスを展開する中堅企業に対して、SAP Public CloudやMicrosoftのDynamics 365といったSaaS型のクラウドERPの導入実現にも取り組み始めています。
グローバル展開する中堅企業で、SaaS型のクラウドERP導入が急増している背景をどうお考えですか。
荻田:
テクノロジーが目まぐるしく変化していく現在、中堅企業が自社で必要なIT人材を確保・配置し、常に最新の情報や技術をキャッチアップして対応していくのは難しいものです。そこで、スケーラビリティが高く、最新技術の適用が可能なうえに、セキュリティなど重要な機能を標準で備えたSaaS型のクラウドERPが注目されています。
例えば、SAP Public Cloudは年に2回、自動でアップデートされます。今後、生成AIに代表される新たなサービスや機能が登場すれば、それらが自動で定期的に適用されるため、リソースに限りのある中堅企業にとって得られるメリットは大きく、それゆえ導入を検討するクライアントが増えていると考えています。近い将来AIエージェントが普及すれば、現在のようにアプリ画面を操作するのではなく、AIと対話しながら業務オペレーションを進める形に変わっていくでしょう。その結果、人はより付加価値の高い業務や活動に時間を費やすことができます。このような変革が、SaaS型のクラウドERPを導入することでより実現しやすくなると思います。
大矢:
自社の業務やオペレーションが最適化されず、効率化が進まないといった課題を抱える中堅企業のクライアントは多いです。少ないリソースや資金を本当の意味で活用できているのか、と多くの経営層が感じていると思います。
最適化や効率化の答えの一つがSaaS型のクラウドERPです。カスタマイズに制限があり、その企業特有のオペレーションに合わせることができないという声があるのは事実ですが、むしろ私はメリットだと考えています。SaaS型は全世界共通のプラットフォームであることから、世界標準のオペレーションに触れることができます。グローバルな視点から、自社にとって本当に最適なオペレーションとは何かを考える絶好の機会なのです。
PwCコンサルティング合同会社 シニアマネージャー 大矢 稔
中村:
SAP Public CloudとMicrosoftのDynamics 365、それぞれの特長と選定ポイントを教えてください。
荻田:
大手日系企業においては、本社の業務要件が複雑であることが多いため、自由度の高いSAPのPrivate Cloud版を活用し、国内外含めた子会社にはSAP Public Cloudを採用するケースが多いです。グローバル展開を進める中堅企業においては、SAP Public Cloudを本社・グループ会社共通の業務基盤として検討するケースが多くなっています。SAP社はERP専業のベンダーであり、その製品は世界中で多くの採用実績を持っています。その結果、各国の法律や規制、税制への対応が迅速でタイムリーな点も高く評価されています。
大矢:
Dynamics 365はMicrosoft製品のクラウド版ERPということで、Microsoftユーザー企業にとって導入しやすい点が強みであり、すでにオフィス製品として使われているPower BIやAzure、Power AppsなどがERPとシームレスにつながっています。また、標準機能でカバーできないニーズについては、Microsoft社のパートナー企業が提供する多数のソリューション群から必要なソリューションを選択して、解決できるようになっています。
もし、自社要件を作り込みたい場合も、Power Appsを使い、ローコードまたはノーコードで、自分達で業務に合ったアプリケーションを従来よりも容易に作りこむことも可能です。
必要なソリューションを自分たちでスピーディーに選択できることは、目まぐるしく変化する環境に応える施策の一つと言え、その点が導入を検討している企業に響いているようです。
中村:
日本企業の本社はこれまで部門ごとの独自オペレーションを確立し、現場ごとの工夫や臨機応変な対応によって部門単位で成果を上げてきたといった歴史もあります。しかしビジネスがグローバル化する中で、全社横断で業務を標準化することが競争力の源泉に変化してきています。そうした背景から、SaaS型のクラウドERP導入を進める場合には、海外拠点から始めると、スムーズに進むケースが多いですね。
荻田:
前提として、「自社の競争力の源泉」となる、その企業が培ってきた強みとなるオペレーションは、一律で削ってはならないと思っています。そこは残しながら、基本的なオペレーションをグローバルスタンダードであるSaaS型のクラウドERPに寄せていくことが肝要です。その際に大切なのが、導入企業側のマインドセットです。これまでのオペレーションをなぜ変える必要があるのか、本当に変えられるのか、変えても問題ないのか、全社で同じマインドを持って導入を進める必要があります。
PwCコンサルティングでは、重要な業務シナリオでSAP Public Cloudを事前評価できる場を提供し、経営層も含めた全社合意のもと導入に臨む体制づくりに注力しています。どのような変化があるのかを、経営層を含めてコンセンサスをとり、導入される企業全体が覚悟を持って取り組んでいただく環境を、私たちがつくることを意識しています。
中村:
提案依頼書ベースの従来型システム導入ではなく、導入前アセスメントに十分な時間をかけるべきということですね。ERP導入を進める前に自社の文化、強み、将来ビジョンを棚卸しすることが成功の前提条件だということでしょうか。
荻田:
SAP社もそこを重視しており、業務プロセスが適合するかを事前に判断できるディスカバリー評価といったサービスを提供しています。
PwCコンサルティング合同会社 パートナー 荻田 康隆
中村:
Microsoftはパートナー制を採用しており、Dynamics 365とパートナー企業の製品やサービスを合わせた形で導入する方法が取られているということでしたね。実際の導入実績はいかがですか?
大矢:
Dynamics 365は今後さらなる成長が期待される製品です。AzureやPower AppsといったMicrosoft社の提供する周辺製品のパートナー企業が提供する強力なサービスと掛け合わせながらプロジェクトを進めていけるメリットがあります。
多様なベンダーが関与することから、ITのマネジメントには強い調整力が求められる場面もありますが、各ベンダーが提供する効果的なソリューションを活かしながら、実際に稼働したときのTo-Be像を描き、しっかりと実現するためにも、コンサルティングのサポートが効果的だと考えます。
中村:
両製品の特徴を聞くと、SAP Public Cloudは、大企業向けの豊富な業種機能を中堅企業向けに最適化し、各国固有要件にも対応している製品であり、充実した機能群から自社に合う機能を選別しつつ、業務をフィットさせることが成功の鍵のようですね。一方Dynamics 365は、販売・購買・会計などのコアな機能は提供していますが、不足する機能は自社開発やパートナーサービスで柔軟に補完していく製品思想であると認識しました。
中堅企業がERP製品を選ぶ際は、自社の成長方針や事業規模、展開拠点などを考慮し、それぞれの製品との相性を見極める必要がありますね。
中村:
SaaS型のクラウドERPは、リーズナブルにスピード感のある導入を期待する企業が注目しており、実際に多くのERP導入ベンダーがその点をうたっています。その中でPwCコンサルティングが中堅企業向けの導入に取り組む理由は、日系企業がビジネスをグローバルに展開し、より大きく成長するための支援をしていきたいという強い思いがあるからです。
では、PwCコンサルティングならではの強みや特徴は何でしょうか。
荻田:
PwCコンサルティングでは、専門知識を持つ人材やノウハウを集約した社内組織であるCoE(センター・オブ・エクセレンス)を設置しています。 その中にはSAP Public Cloud専門のチームもあり、導入事例を増やしてさらなる知見を積み重ねているところです。また、PwCグローバルネットワークでは、SAP Public Cloud導入に関する方法論も確立しており、グローバル全体でもSAP Public Cloudの導入支援を強化しています。SAP Public Cloudはカスタマイズに係る工数が削減できるため、将来的には導入モデルを変え、コストを最適化した形での提供も視野に入れています。
しかし、大切なのはSaaS型のクラウドERPと、自社のオペレーションの適合です。いかに意識を変え、業務改革を進めていくのか、業界ごとに異なるオペレーションとの差分を過小評価してしまうと導入がうまくいかなくなるため、クライアントの属する業界の知見を持つ専門チームとも連携を図って進めていきたいと思います。シンプルな導入から、業務改革におけるチェンジマネジメント、業務適合の支援を含むものまで、複数の導入オプションを用意し、クライアントの現状に合った提案ができる体制を整えています。
中村:
クラウドERPを経営に資するための基盤としていただくためにも、導入して終わりではなく、業務改革が成功して導入後も長く利用していただくことを目指すわけですね。
荻田:
それぞれの専門チームが連携し、最適なソリューションをワンストップでご提案できることがPwCの強みだと考えています。私たちSAP Public CloudのチームはSaaS型のクラウドERPを推進していますが、企業にとって標準化できない、競争力の源泉となる業務については無理に当てはめることはせず、他のチームと連携し、別のテクノロジーやサービスをご提案しています。SAPに限らず、例えばMicrosoftのAzure上で独自に作り込むことも可能です。さまざまなソリューションを掛け合わせて、クライアントのニーズに応えていきます。
中村:
冒頭で「最新技術が常に提供される」点がクラウドERPのメリットの一つに挙がりました。特に、最近ではAIを活用した業務効率化・高度化が進んでおり、最新テクノロジーである生成AI・AIエージェントを活用していきたい企業は多いと思われます。MicrosoftであればCopilotがありますが、取り組み状況はどのようなものでしょうか。
大矢:
昨今、ERP製品選定において Dynamics 365を検討するケースが多くなってきています。特に、Copilotをはじめとした Microsoftの先進技術を、サプライチェーンを含む基幹業務へ適用することで、業務効率の向上や意思決定の高度化を実現し、企業の競争力強化につなげることを目指されている企業が多いと感じています。
さらにビジネスの変化に対応するため、今後はユーザーとして使うだけではなくて、自分たちで使いこなすために、ローコード/ノーコードで必要な機能を開発していくことを望む企業は増えてくると思います。そこでPwCコンサルティングでは、ERP導入時に将来的な内製化に向けたトレーニングを進めているケースが増えています。各業務にキーパーソンとなる人を立て、ノーコードやCopilotの開発方法に加えて、開発するアプリケーションなどを自分たちのビジネスにどう活用できるかをワークショップ形式で考えていただきます。
中村:
Microsoft製品の親しみやすさが、企業の自律的な活用を促進しますね。
大矢:
新しいシステムを導入することで、「非効率であるにせよ今までできていたオペレーション」を効率化するだけの時代は終わりました。ERPによるシステム化はすでにある程度一巡しており、システム導入により、プラスαの新しい価値を生み出すことが求められています。そこに私たちPwCコンサルティングがコミットしていく必要があります。
企業としての新たな価値を生む情報や知見の提供が、これからのPwCコンサルティングに求められていると感じています。
中村:
成長する中堅企業とその人材に寄り添い、共に成長する。これがPwCの姿勢です。技術的な実装よりも、クライアントの業務を知り、ERPが持つ標準シナリオをしっかり適合させていく、このようなクライアントとの共同作業を通じて、信頼関係を作っていく。そこに注力することが大切だと考えています。
私たち自身も、SAP Public Cloud導入によるDX実践や生成AI活用を進めています。自社での経験を基に、より実践的で説得力のある提案を可能にしてまいります。
PwCコンサルティング合同会社 パートナー 中村 哲
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