デジタルツールの進化で変わったこと。時代が変わっても、コンサルタントとして変わらないこと │ PwC Japanグループ

ここまで、2001年のAさん、2021年のBさん、2041年のCさんの１日を見てきました。各時代で使用されているデジタルツールに注目すると、2001年にはノートPCやPHSを使用していますが、それらはあくまで対面業務における補助的なツールであり、やはり対面業務が中心でした。一方で、2021年では作業や社内外のコミュニケーションを効率的に行うためにさまざまなデジタルツールが使用されています。2041年では自分のAIロボットを調査などの作業に活用し、また、翻訳機能やバーチャル空間の進歩によって、国境だけでなくオンライン／オフラインのボーダーレス化を享受しているようです。

このようなデジタルツールの発展に伴い、働き方・仕事の捉え方も大きく変化しています。2001年のAさんは、クライアントに提供する価値は稼働時間に比例すると考えており、仕事を生活の中心に据えており、プライベートに多くの時間を割くことはありませんでした。

2021年のBさんの働き方はAさんとは全く異なります。仕事に全力で取り組み、クライアントに対して価値を提供しようと業務に従事するものの、仕事と同じように自分の時間やプライベートに時間を割き、ワークライフバランスの取れた生活を送っているように思われます。

そして、2041年のCさんの働き方は、単純な作業を可能な限り圧縮することで仕事の生産性を高めて、プライベートな時間を多く確保し、「仕事は自己実現・社会貢献の一つの手段である」と捉えているようにも思えます。このように、仕事におけるデジタルツールの活用度合いや働き方・仕事の捉え方は、時代によって大きく異なります。

しかし、どの時代のコンサルタントを見ても変わっていない部分があります。それは、「仕事の中心にはクライアントがいる」ということです。クライアントが抱える課題のスケールは大きくなり、さまざまな事象を取りまとめるという、コンサルタントとして求められる力は変化しています。ただし、いつの時代のコンサルタントもクライアントや社会が抱える課題や悩みについて考え、クライアント・社会に対して価値を提供することを目的として仕事を行っていることに違いはありません。クライアント・社会のために全力を尽くすことが、コンサルタントの存在意義です。

これからの未来がどうなるか、現在と比べてデジタル化がどのように進んでいくのか、それは誰にも分かりません。しかし、コンサルタントとしてクライアントや社会の課題を解決するため、常に成長し続けることは、いつまでも変わりません。このような思いを胸に持ちながら目の前にあるクライアントの課題、社会の課題を一つずつ解決していくことで、これからの未来は良い方向に向かっていくでしょう。そう信じながらコンサルタントはクライアント・社会の課題を解決しています。現在を生きる私たちが、次の未来をつくっていくのです。