経費精算デジタルトランスフォーメーション

経費精算業務における課題と対応策

経費精算業務においては、電子帳簿保存法などの法的要件対応に加え、経費の不正利用を抑止するために業務プロセス・規程を見直すことが求められています。また、それに伴う業務量の増加など、潜在的なものも含めて多くの課題を抱えています。

近年は経費精算システムの導入によってこれらの課題解決が進められていますが、対処療法的な取り組みに留まり、根本的な課題が解決されないまま残っている企業も少なくありません。

PwCコンサルティングは、PwC Japan有限責任監査法人やPwC税理士法人といったPwCメンバーファームとの連携によりクライアントの課題解決を支援するにとどまらず、PwCが提唱するデリバリープランに基づき、SAP Concur導入の効果の最大化を目指します。

PwCが考えるConcur Expense、Concur Invoiceのデリバリープラン

PwCコンサルティングは、本質的な課題を明らかにするため、会計領域の課題および解決策に係るナレッジを活用し、「業務アセスメント」とKPIテンプレートを用いた「ROI試算」を行います（図表2の①参照）。またSAP Concur稼働後はKPI測定結果に基づいてフォローを行い（図表2の②参照）、達成していない場合はボトルネックを明らかにし、さらなる改善案を提示することでSAP Concurの導入効果の増大を図ります。

このように、Concur Expense、Concur Invoiceを導入することで、短期間の経費精算DXを起点として、会計DX、全社DXを推進することが可能です。

1. 業務アセスメントとKPIテンプレートを用いたROI試算

業務変革とシステム導入コストから試算するROI

PwCコンサルティングは、SAP Concur導入後の経費精算業務のあるべき姿を定義しています。提案時には、現行業務とあるべき姿のギャップを明確化し、導入後の想定削減費用を算出することで、稼働後のコストをもとにROIを試算します。

業務課題抽出とTo-Be業務プロセス設定

業務アセスメントでは、SAP Concur導入後のあるべき姿を目指し、業務課題およびボトルネックの抽出、課題解決策の立案を支援します。会計領域への基幹システム導入に強みを持つPwCは、独自のKPIテンプレートを有しており、クライアントに最適なKPIを選択し、提案を行います。課題解決策をもとに設定したTo-Be業務プロセスに対して、導入効果KPIを定義することが可能です。

2. KPI測定結果に基づく稼働後フォロー

KPI測定とSAP Concur導入効果の最大化

業務アセスメントにて定義したKPIを評価するため、システム稼働後に測定基準と収集方法に沿ってKPI達成状況をモニタリングします。モニタリング結果をもとに、さらなる改善施策やアクションプラン、追加の測定対象KPIを提示し、適用を繰り返すことで、 KPIを通じた業務効果の最大化を図ります。

AIを活用した不正検知による継続的なKPI改善

KPI測定対象の1つである「不正による経費利用額」に対し、PwCではフォレンジック領域の専門的知見を活用したAIとデータ分析による不正検知ソリューションを用いることで、SAP Concurの導入効果の増大を狙います。
本ソリューションは、未承認（支払前）の経費データに対する事前検知機能と、承認済（支払後）の経費データに対する事後検知機能を有しています。不正の兆候やパターンを認識し、新規取引データに対する不正リスクレベルのスコアリングと、それによる不正の可視化を実現します。
さらに、データ分析結果を活用したシステム機能設定変更（監査ルール、承認ワークフローなど）を行うことで、不正の抑止力が向上します。