
シリーズ「価値創造に向けたサステナビリティデータガバナンスの取り組み」第3回:データガバナンスを支えるデータアーキテクチャ概論
サステナビリティ指標データの一元管理は、財務や業務指標にも活用が進む重要なテーマです。本コラムでは、サステナビリティデータアーキテクチャの構築に求められる要件と、その実現に向けた方針を概説します。
デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の潮流において、ビジネスを実現するシステムの俊敏性や柔軟性を求め、アジャイル開発に取り組む企業が増えています。アジャイル開発がビジネスと直結するようになり、関係するステークホルダーや連携するシステムが広がりを見せるにつれ、アジャイル開発におけるリスク管理の重要性が増しています。
アジャイル開発を進める中で、思うような効果が得られなかったり、ビジネスインパクトのあるトラブルが発生したりといったケースが見られます。こうしたリスクに対して、企業は適切に対応することが求められています。
アジャイル開発においては、リスク管理もアジャイルに行う必要があります。アジャイル開発では、プロジェクトの開始時に全てのリスクが明確になっているわけではありません。フィードバックサイクルを繰り返しながらプロダクトをエンハンスしていく過程において、プロダクトのクリティカルさの向上、ステークホルダーの拡大、開発規模の拡大などの変化に応じてリスクも変化します。したがって、アジャイル開発のプロセスにリスク管理を組み込むことで、より多くのリスクを発見し、排除または軽減することが可能になります。こうしたリスク管理はアジャイル開発のケイパビリティ向上につながります。
アジャイル開発におけるリスク管理では、リスクベースのアプローチが有効です。アジャイル開発では、その時々で変化するリスクを適時に捉え、対応を図る必要があります。今後顕在化することが懸念されるリスクシナリオや、顕在化した場合のビジネスインパクトが大きいと想定されるリスクシナリオを策定した上で、リスクシナリオへの対応措置が取られているかどうかを評価し、対応が不十分なリスクに対する低減策を講じます。また、アジャイル開発を通じたプロダクトやプロセスの変化に伴い、リスク評価を継続的に行うことが重要です。
PwCは、アジャイル開発におけるリスク評価やリスク管理態勢の構築・高度化支援を行います。アジャイル開発におけるガバナンス、マネジメント、テクノロジーに関わるさまざまなサービスを展開してきた実績を通じて培った能力と知見を活用し、総合的な支援を提供します。
サステナビリティ指標データの一元管理は、財務や業務指標にも活用が進む重要なテーマです。本コラムでは、サステナビリティデータアーキテクチャの構築に求められる要件と、その実現に向けた方針を概説します。
自治体のデジタルトランスフォーメーション(DX)およびAI利活用の現状について概説し、今後のあるべき姿について、基盤となるガバナンスを軸に考察と提言を行います。第2回は、AIガバナンス自治体コンソーシアムが作成した「自治体向けAIガバナンスガイドライン」の策定経緯と内容について解説します。
自治体のデジタルトランスフォーメーション(DX)および自治体のAI利活用の現状について概説し、今後のあるべき姿について、基盤となる自治体AIガバナンスを軸に考察と提言を行います。第1回は、自治体でのDXおよびAI利活用の現状を確認するとともに、自治体ガバナンスの位置づけについて概説します。
J-SOX対応業務におけるデジタルツール導入の課題や、生成AIを活用した具体的な統制テストの事例に触れることで、生成AIの効果的な活用法についてのヒントを提供します。
本稿では、企業がDXを進めるための行動指針として経済産業省が定めた「デジタルガバナンス・コード」を前提に、企業価値向上に資するサイバーセキュリティ対応のあり方や、その態勢構築のアプローチについて考察します。
経済産業省の「企業価値向上に向けたデジタル・ガバナンス検討会」での政策背景を踏まえながら、「デジタルガバナンス・コード3.0」への準拠にあたり、日本企業における経営者とDX推進担当者が押さえるべき論点を考察します。
多くの企業はDXに取り組む中で、その達成度を図る指標を設けていますが、指針や基準が少ないため、試行錯誤している状況です。DX成果指標にガバナンスを効かせるにあたっての課題や、DX戦略の蓋然性と実効性を高めるためのポイントについて解説します。
内部監査部門では、慢性的な監査要員不足に加え、デジタルガバナンスに関する専門的な知識やスキルの不足が課題となっています。これらの課題への打ち手として、内部監査部門に監査推進事務局(AMO:Audit Management Office)を組成することによる、リスクベース監査にも対応できる効率的な監査態勢について考察します。