デジタル社会の進展に伴い、顧客へのサービスそのものや業務プロセスなど、企業活動のあらゆる領域にデジタルが深く組み込まれた今、その活用は必要不可欠な状況です。
2025年6月に閣議決定した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」では、「異分野を含めた関係行政機関・民間事業者の協業(連携・協力)による従来にない新たな価値の創出」が文言として盛り込まれました。AI・データ利活用を軸に行政・産業・地域を横断したデジタル基盤の整備が加速する中、企業は従来の枠組みを超えた連携も踏まえ競争力を高める必要があります。
「プロジェクト管理」とは、進捗・品質・リスクを客観的に把握し、迅速かつ正確な意思決定を担保する仕組みのことです。デジタルを活用した新たなプロジェクトの増加が想定される一方で、人口減少による労働力不足、デジタル人材の不足、サイバーリスクの増大など、経営課題は複雑化しています。こうした環境下では「プロジェクトのスピードと成果・品質をいかに高めるか」、つまりプロジェクト管理そのものが競合優位の源泉だと言えます。
また、基幹システム刷新のような大規模プロジェクトはBCM(事業継続マネジメント)に直接影響するものであり、プロジェクト管理はリスクの確実なコントロールのためにも企業にとって優先度の高い事項です。一方で、従来のプロジェクト管理では企業の課題に十分応えられていないのではないでしょうか。
PwC Japan有限責任監査法人は、第三者視点による評価とデータ活用を組み合わせ、プロジェクトの「透明性」と「客観的信頼性」を確保した上で、企業戦略の実現に向けて経営陣が安心して意思決定できる環境を整え、企業価値の最大化を支援します。
企業戦略の実現に向けて、経営陣が安心して意思決定できる環境とはどういったものでしょうか。以下は経営層目線で、プロジェクト管理の課題として挙げられるものです。これらを意識することで、経営層の意思決定に資するプロジェクト管理のあるべき姿が見えてくると言えます。
企業を取り巻く環境は、IT技術の進歩や顧客の多様なニーズにより一層複雑になっています。このような環境下では変化に強い柔軟性と機動力を備える必要があるため、従来の「品質、コスト、納期(QCD)」に基づくプロジェクト管理のみでは効果を上げにくく、戦略が失敗するケースも見られます。こうした中で企業が成功を収めるには、単なるモノづくりのプロジェクト管理にとどまらず、確実に価値を創造するための「価値ベースのリスク管理」の導入が必要です。
価値ベースのリスク管理では、プロジェクトポートフォリオが持つデータを正確に解釈し、それに基づいて適切なリスク管理の戦略を立てることが重要になります。また、組織全体としてデータを理解し活用できる能力、つまりデータリテラシーを高め、変化に柔軟に対応できる体制を構築することも不可欠です。これにより、企業の価値を最大化し、持続可能な成長を目指すことが可能になります。
現代の企業戦略を実行する際の大きな壁は、プロジェクトや事業が戦略に貢献しているかを迅速に評価することの難しさにあります。VUCAと呼ばれる予測困難で不確実性の高い環境下では、過去の経験や知見だけに頼ることは、マネジメントの意思決定において限界があります。これを克服するためには、データを活用した個々のプロジェクト管理だけでなく、事業ごとのプログラムマネジメントや組織全体のポートフォリオマネジメントが不可欠です。また、データ分析を通じて得られる客観的な洞察と経験を組み合わせ、継続的な学習を行うことも、これからのマネジメントに必要なプロセスになります。
壁と限界を超えるための新たなアプローチ
質の高いデータを活用し、直感や経験だけに頼らない事実に基づいた意思決定プロセスを整備することは、プロジェクトの価値を最大化することにつながります。
プロジェクトのデータを可視化するダッシュボードを作成。ステークホルダーに対するプロジェクトの透明性が向上することで、コミュニケーションおよび信頼関係をより強固にします。
プロジェクトの進捗やリソース使用状況のリアルタイム監視により即応力を強化し、プロジェクト遅延や資源の無駄使いを未然に防ぎます。
過去のデータを分析し、機械学習やAIを利用して将来のリスクや機会につながる予兆を捉えることでリスク管理を強化。潜在的な問題への事前対応を実現します。
データ分析による効率的な資源配分を実現することでコスト削減や生産性の向上を図ります。
プロジェクト管理におけるデータ活用の成熟度とは、戦略への貢献度(マネジメントからの信頼度)を指します。
個々のプロジェクトに対してデータ志向のプロジェクト管理をアドオンすることは、企業戦略への貢献、ひいてはマネジメントからの信頼度を高める第一歩です。その第一歩を踏みだすことで、複数プロジェクトの横串を通したプログラム管理およびポートフォリオ管理へのレベルアップにつながっていきます。
PwC Japan有限責任監査法人では、システム開発を中心としたさまざまなプロジェクトに対し、第三者の立場からプロジェクトリスク管理態勢の評価を提供してきた実績を有しています。この実績に、不正調査などデジタルフォレンジックにおけるデータ分析のノウハウを掛け合わせることで、従来のプロジェクトアシュアランスにとどまらない、企業のプロジェクト管理におけるデータ活用の高度化を支援します。
従来型のプロジェクト評価を通じてデータ志向の土台となるプロジェクト管理の整備・運用の定着を目指します(レベル1)。
レベル1からのステップアップとして、データ志向に基づくプロジェクト管理態勢の構築を支援します。プロジェクトの特性を踏まえた上で、リスクの高い管理領域から始めることが効果的です(レベル2)。
複数横断的な視点でのデータ志向の下、価値ベースのプロジェクト管理構築、評価態勢の構築を支援します(レベル2~4)。
PwC Japan有限責任監査法人は、クライアントの多様なプロジェクトに対し、第三者の立場からプロジェクト評価を提供しています。それらを通して得た豊富な知見と経験に基づく私たちの支援は、単なるチェックリストによる評価にとどまりません。プロジェクトの特性や状況に応じて潜在的なリスクを特定し、リスクベースのアプローチによって効果的かつ効率的な評価を実施します。
さらに、こうした評価支援と、不正調査などで培ったデジタルフォレンジックのデータ分析ノウハウを掛け合わせ、企業のプロジェクト管理を高度化。データ志向のプロジェクト管理やプログラム管理プロセスの確立まで、一貫して支援します。
PwC Japan有限責任監査法人は、プロジェクト評価に不可欠な客観性・独立性を確保します。その上で、プロジェクト管理の豊富な知見とデータ分析から得られる「事実」と「洞察」に基づき、実効性の高い提言を行います。私たちの支援は、プロジェクトマネジメント層から経営層まで組織のあらゆる階層に及び、プロジェクトの目的達成を強力に後押しすることで、クライアントの事業戦略実現に貢献します。
監査業務を通じて得たナレッジとリスクマネジメントの視点から、プロジェクト運営、およびプロジェクト態勢の構築を支援するサービスを提供します。
「プロジェクト企画(投資計画)時のリスク評価支援サービス」とは、プロジェクトの企画時に、プロジェクトが潜在的に抱えるリスクや課題の識別・評価を支援するサービスです。
通常のシステム監査では発見することが困難な品質上の問題をクライアントの立場から、システム開発の品質評価に特化したアプローチ(プロダクトアシュアランス)でサポートします。
プロジェクトの投資効果を毀損する見えざるリスクを整理し、視覚化されたリスクデータに基づいた意思決定を支援します。