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日本では2027年3月期から、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)の開発したサステナビリティ開示基準(以下、SSBJ基準)に準拠した開示の義務化が段階的に始まります。SSBJ基準がSASBスタンダードを「参照し、その適用可能性を考慮しなければならない」情報源として規定していることを踏まえると、今後、TOPIX100構成銘柄の企業(以下、TOPIX100企業)でSASBスタンダードの重要性は一層高まる見通しです。しかし、私たちの継続的な調査では、TOPIX100企業におけるSASBスタンダードの活用状況は2023年から3年連続で横ばいという結果になっています。
本年度の調査では、企業におけるSASBスタンダードの活用余地の大きい領域と、投資家が開示をより求めるテーマとの重なりが明らかになっています。投資家ニーズの高いテーマは次の4つであり、これらのテーマについて関連するSASBスタンダードを活用することが、投資家ニーズを踏まえたサステナビリティ関連リスクおよび機会の管理と説明につながります。
SSBJ基準への準拠においては、SASBスタンダードを単なるコンプライアンス対応のツールとせず、投資家ニーズに効果的に応えるためのツールとして活用できるかが重要となります。
TOPIX100企業全体のSASBスタンダードの活用状況に大きな進展はなく、今後の開示環境の変化を念頭に置くと、企業においてSASBスタンダードのさらなる活用が期待されます。
図表1:TOPIX100企業のSASBスタンダードの活用状況は2023年から横ばい
出所:PwC作成
SASBスタンダードの開示トピックの多くは企業の重要課題として識別されているものの、開示トピックの一部や指標レベルでは活用余地の大きい領域が存在しています。
本年度の調査で新たに実施した5名の投資家へのインタビューの結果、企業におけるSASBスタンダードの活用余地の大きい領域と、投資家ニーズの高いテーマとの間に重なりがあることが明らかになりました。投資家ニーズに企業が応えていくためには、重なりのある領域でSASBスタンダードの活用を進めることが効果的です。本報告書ではこれらの領域に関係するSASBスタンダードの具体的な活用方法を整理しました。
図表2:TOPIX100企業におけるSASBスタンダードの活用余地の大きい領域と投資家ニーズの重なり
出所:PwC作成
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