量産実用品の著作物性に関する最高裁判決(最判令和8年4月24日)

  • 2026-08-27

2026年4月24日、最高裁は、量産されて日常生活の中で実用に供されることが予定されている物品(以下「量産実用品」といいます。)の著作物性が争われた事案において、量産実用品に著作物性が認められるため判断枠組みを示し、結論として当該量産実用品の著作物性を否定する判決を下しました(最判令和8年4月24日裁判所HP。以下「本判決」といいます。)。

一般に、量産実用品の著作物性は、絵画、版画、彫刻等の純粋美術とは区別される応用美術の問題として論じられており、これまでも多くの裁判例の事案において、フィギュア、箸、便箋・封筒等のデザインを対象とし、応用美術に著作物性が認められるのはどのような場合なのかが争われてきましたが、この点に関する確立した判断基準は存在しておらず、裁判例によって見解が分かれている状況にありました。

かかる状況下において、本判決は、最高裁として初めて量産実用品に著作物性が認められるための要件について言及したものであり1、理論と実務の双方の点において重要な意義を有します。そこで、本稿では、本判決についてご紹介します。

  1. 事案の概要
  2. 問題の所在
  3. 従前の裁判例の状況
  4. 本判決の判断内容
  5. 本判決の意義等

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1 最判平成3年2月28日TKC掲載(ニーチュアー事件)は、量産実用品である椅子に著作物が認められるか否かが争われた事案において、その著作物性を否定した大阪高判平成2年2月14日TKC掲載の認定判断を正当として是認していましたが、かかる最高裁判決はいわゆる三行判決であり、実質的な判断はなされていませんでした。

量産実用品の著作物性に関する最高裁判決(最判令和8年4月24日)

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執筆者

山田 裕貴

パートナー, PwC弁護士法人

村島 大介

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湯澤 夏海

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