{{item.videoDuration}}
{{item.title}}
{{item.text}}
{{item.videoDuration}}
{{item.text}}
【2021年】PwCの眼（8）生産性向上の取り組みにおけるプロセスマイニング手法の活用
2021-12-27
昨今、急速な電動化、自動運転やADAS（先進運転支援システム）の開発競争への対応により多大なる投資が求められている。これらの多くは大規模な先行投資であり、収益化までには長い時間を要する。
一方で既存事業（内燃機関によるビジネス）は成熟・縮小傾向にあるばかりか、脱炭素社会の流れも加味すると、15年スパンで見ればガソリン車の新車販売の禁止や規制の強化などが予想され、採算性はますます厳しくなるだろう。
日本の自動車各社は欧米企業に比べてCIO（最高情報責任者）設置比率が低く、業務やシステムの全体最適化が推進されてきたとは言い難い。システム導入による標準化を掲げつつも、業務の見直しが不十分なため、結果的に効率化の効果が限定的になっている例も少なくない。また、組織を横断した抜本的な改革が進められず、業務・システムの両方に精通した社員を育成する機会を失ってしまった。
業務プロセス改善の出発点である現状理解と問題点の把握は、これまで社員へのヒアリングやアンケート調査、書類確認などによって進められてきたが、改革が進まない原因として、業務・システムに対する知見を要すること、時間・コストが膨大にかかることが挙げられる。
この課題に対する破壊的なイノベーションとして欧米諸国で急速な広がりを見せているプロセスマイニングという手法について解説する。プロセスマイニングとは、業務・システム内に蓄積されたデータを元に、分類、時系列に沿った並べ替え、プロセスフローの生成・見える化を実現する手法だ。可視化されたプロセスフローは、段階ごとに件数やリードタイムが示され、ボトルネックや非効率な業務の把握、内部統制が脆弱な領域を識別する際に有効だ。また、全量データを対象とするため、プロセスフローには例外処理や特殊処理が含まれ、詳細かつ網羅的だ。なお、プロセスフローは自動生成されるため、必ずしも業務・システムの知見を必要としない。
例えば、営業プロセスでは顧客接点、商談、見積提示、内諾、正式受注というステータスが存在するが、プロセスマイニングで好成績の営業担当のプロセスフロー、リードタイム、数量などの傾向値を捉えることができる。さらに、傾向値などの分析から導き出されたベストプラクティスを活用し、他の営業担当のスキルの底上げを図ったり、差し戻しされる傾向が高い結果を見つけ、教育や周知徹底を行い改善につなげたり、再度プロセスマイニングを活用することで効果測定も可能だ。このような問題点の把握、改善施策の立案・実行、そして改善結果の測定などを行うべき対象は企業内に非常に多く存在する。販売、購買、回収、コンタクトセンター、あるいは企業内ITヘルプデスクなどのチケットサービスなど、枚挙にいとまがない。
欧米諸国に比べると、現状日本は業務プロセスの改善においてデータ活用が遅れている。業務・システムに精通した社員の十分な確保が困難な中、生産性の向上を図るために、プロセスマイニングの活用が大きな効果を与えるに違いない。日本の自動車各社におけるデータを活用した業務の標準・効率化が図られ、業界レベルでの競争力の維持・向上が実現されることを期待する。
※本稿は、日刊自動車新聞2021年12月27日付掲載のコラムを転載したものです。
※本記事は、日刊自動車新聞の許諾を得て掲載しています。無断複製・転載はお控えください。
※法人名、役職などは掲載当時のものです。
プロセスマイニングに関する詳細レポートは以下をご参照ください。
なぜ業務プロセスはブラックボックス化するのか―プロセスマイニングは、どのようにプロセスを解明し、オペレーショナルエクセレンスへと導くのか―
本レポートでは、21カ国170社以上の企業に対するアンケート結果を取りまとめ、プロセスマイニングがどのようにしてプロセスを解明するのか、またいかにオペレーショナルエクセレンスを実現できるかについて考察します。
{{filterContent.facetedTitle}}
{{contentList.dataService.numberHits}} {{contentList.dataService.numberHits == 1 ? 'result' : 'results'}}
{{contentList.loadingText}}
{{contentList.loadingText}}
{{filterContent.facetedTitle}}
{{contentList.dataService.numberHits}} {{contentList.dataService.numberHits == 1 ? 'result' : 'results'}}
{{contentList.loadingText}}
{{item.videoDuration}}
{{item.title}}
{{item.text}}
{{item.videoDuration}}
{{item.text}}
{{contentList.loadingText}}
