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私たちは、AIは既存業務の効率化だけでなく、業務自体の変革につながる企業の戦略策定や、経営の方向性の検討にも活用するべきだと考えています。その実現には、個人の経験やデータから得た知見を組織全体で共有し、深めていくことが欠かせません。これにより、組織は精度の高い戦略の策定や意思決定を行うことができ、プロフェッショナルサービスにおいては、クライアント支援の質を向上させることができます。私たちは、社内ツールとして「Knowledge Fusion Platform」を開発し、AIを活用して知見融合を進め、支援の質と精度の向上に取り組んでいます。
Knowledge Fusion Platformは、PwC Japanグループの知見を、組織で共有し、融合してAIに学習させ、全てのパートナーや社員に提供するプラットフォームです。現在はPwCコンサルティング合同会社においてパイロット利用を進めており、今後グループの他のメンバーファームにも展開していく予定です。PwC Japanグループは、さまざまなクライアントへの課題解決の支援を通じて、広く深い調査結果や示唆を含んだ提案資料を蓄積しています。これらの社内データは最新の生成AIを用いて解析・集約されており、それを活用して Knowledge Fusion Platformが過去資料の発見から資料作成までをサポートします。これにより、組織の知見の共有とアウトプットを、プレゼンテーションソフト内でシームレスに実現し、これまで社内のコミュニケーションにかかっていた時間の圧縮や、他チーム・他領域で蓄積されたナレッジ活用を促進します。
AIがアイデア創出の壁打ち相手となり、多角的な視点から発想を広げることができます。これにより、ブレインストーミングの質が高まり、より良いシナリオや施策案のドラフト作成が可能です。
テキストで指示出しをするだけで、AIが内容に合ったデザインや構成を自動提案し、プレゼンテーション資料を生成します。これにより資料作成にかかる時間と労力を大幅に削減し、コンサルタントが仮説構築や価値創造といった本質的な業務に集中できる環境を提供します。
社内に蓄積された膨大なナレッジをAIが横断的に解析します。必要な情報を瞬時に発見し、インプットすることでより高度な仮説構築や施策立案を支援します。
AIが資料の矛盾点やリスクを自動検知し、客観的な視点で内容をレビューします。これによりドキュメントの正確性と品質が向上し、手作業による確認作業の負担を大幅に軽減します。
最新AIを活用したKnowledge Fusion Platformは情報収集・分析・資料作成の時間を大幅に短縮し、コンサルタントがプロジェクト初期からクライアント一人ひとりに最適な支援の提供に集中することを可能にします。
Knowledge Fusion Platformが関連事例の収集やオーダーメイドの施策案のたたき台を瞬時に作成することで、コンサルタントは迅速に一段深い議論を開始することができるため、資料作成などの作業はAIに任せ、人は仮説構築や価値創造といった本質的な業務に集中できます。この高速サイクルは、従来よりも短期間で、より質の高い成果をクライアントに提供することを可能にし、支援期間中の指数関数的な質の向上を実現します。
図表:Knowledge Fusion Platformによる支援活動サイクル数の向上
Knowledge Fusion Platformは、開発と運用において、コンサルタントとAIの協業により、機密データの保護とサービスの高品質化を実現しています。PwCにおけるAIツール開発のケイパビリティ・ノウハウを集約・結集したものであり、クライアントへのAI活用やAIツール開発支援においても、Knowledge Fusion Platformで培った知見を発揮しています。
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