特別対談:デジタルトラストの構築に向けたPwCのアクション

サイバーインシデント時に問われるCISOの「実行力」と経営の「説明責任」

  • 2026-08-03

サイバーインシデントは、企業の事業継続そのものを揺るがす経営リスクとなっています。では、サイバーインシデントが発生した時、経営トップとCISOはどのように連携し、何を語るべきでしょうか。本対談では元ソニー株式会社 社長兼CEOの平井一夫氏を迎え、危機対応における情報開示のあり方、平時から築くべき経営トップとCISOのアライメント、そしてリーダーに不可欠なEQ(Emotional Intelligence:感情知性)の重要性について伺いました。(本文敬称略)

登壇者

元ソニー株式会社
社長 兼 CEO
一般社団法人プロジェクト希望
代表理事
平井 一夫 氏

PwC Japanグループ
サイバーセキュリティ&デジタルオペレーショナルレジリエンス リーダー
PwCコンサルティング合同会社
上席執行役員 パートナー
林 和洋

※本記事は2026年3月開催のPwC主催「CISO意見交換会」の講演内容を、対談形式に再構成したものです。

左から、林 和洋、平井 一夫 氏

「経営の一角」として同じ方向を向く、社員に示すべきCISOの姿勢

林:
これまでのお話からCISOの担う役割の重さがよく分かりました。最後に、CISOの皆さまに向けてメッセージをお願いします。

平井:
CISOは経営の一角を担う存在です。情報システムの責任者という枠を超え、事業継続に直結する判断を担う立場にあります。だからこそ、社長をはじめとする経営層と常に同じ方向を向き、組織としてのアライメントを平時から確立しておくことが不可欠です。

これは決して社長に従属するという意味ではありません。経営層の一員として対等に議論を重ね、共通の判断軸を築いていく。そのプロセスそのものが重要なのです。

その土台ができていれば、インシデント発生時にも「何をすべきか」が迷いなく組織に浸透し、迅速に行動できます。逆に、平時から方向性が揃っていなければ判断は揺らぎ、対応の遅れにつながります。その遅れは信頼の毀損を招き、事業そのものに影響を及ぼしてしまうのです。

もちろん、これは簡単なことではありません。それでも、社員は日常の中で経営とCISOの関係性を見ています。その姿こそが、組織の信頼の基盤になります。

日々の対話を通じて経営との関係性を築き、その姿勢を組織に示し続けることが、いざという時の組織の力になります。CISOの皆さんには、経営の一員として責任を持ち、同じ方向を向き続けていただきたいと思います。

林:
本日はありがとうございました。

主要メンバー

林 和洋

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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