
プライベート・キャピタルにおける世界のM&A動向:2025年の見通し
2025年のプライベート・キャピタルにおけるM&Aは、業界を統合するような取引や業界の再編によって2024年来の世界的に活発な活動が継続し、加速すると予想されます。
デジタル環境が急速に変化する中、事業買収の検討にあたっては、対象企業がAI、AR/VR、IoT、ロボティクスなどのデジタル技術をどのように活用し、企業価値の向上に役立てているかを評価するデジタルデューデリジェンス(デジタルDD)が欠かせなくなりつつあります。
事業買収の対象企業が提供している製品およびサービスを調査し、デジタル技術をどのように活用しているかについて、デジタルケイパビリティ(適用されているデジタル技術のビジネスへの貢献度)を評価します。具体的には、開示情報および担当者へのインタビュー結果に基づいて検討し、デジタルケイパビリティに関する強み、IT プラットフォームにおけるデジタル技術の信頼性および拡張性を評価します。
戦略、技術、データ、ガバナンス、組織、コストの6つの主要評価領域に分けて評価を行います。
デジタルDDでは、買収対象企業会社の製品およびサービスをPwCのアセスメントフレームワークを用いて評価します。アセスメントフレームワークは案件ごとにカスタマイズが可能です。
開示資料からデジタル技術の活用状況やケイパビリティを分析するにとどまらず、エキスパートへのインタビューなど外部リソースを活用することで、より正確な評価を主要報告事項として提供します。
2025年のプライベート・キャピタルにおけるM&Aは、業界を統合するような取引や業界の再編によって2024年来の世界的に活発な活動が継続し、加速すると予想されます。
マクロ経済的要因の改善と米国の規制緩和への期待に後押しされ、米国と欧州のディール市場は堅調に推移しており、2025年のヘルスケア業界のM&Aは金額、件数ともに加速するものと予想されます。
金融サービス業はマクロ経済情勢や地政学的緊張による不確実性に引き続き直面しているものの、メガディールの復活とディール金額の増大に伴い、2025年にはM&Aが活発化するとの楽観的な見通しが広まっています。
AIブーム、テクノロジーとビジネスモデルの継続的なディスラプションに伴い、テクノロジー・メディア・情報通信(TMT)分野のM&Aは2025年も活発に行われる見込みです。