デジタルケイパビリティ構築支援

デジタルディスラプションという言葉が示す通り、デジタル技術やITは既存の産業構造を大きく変える可能性を秘めており、それらをビジネスや業務にいかに活用できるかが事業の競争優位を左右するようになりました。また、技術により実現できることが増えるにつれて、経営層や事業部門からIT組織に期待されることや求められる成果も大きく変わってきています。具体的には、従来の業務の効率化への貢献をさらに加速するとともに(プロセス面でのDX)、技術の活用による事業への貢献が加わっています(サービス面のDX)。IT部門はいまや、今後の会社の中心部署となることが期待されていると言っても過言ではありません。

PwCコンサルティングは長年にわたり、多くのIT組織(IT部門やDX推進部門)の課題解決や組織改革を支援してきました。CIOやIT部門の部門長との数々の対話を通じ、私たちは彼らの多くが「社内のIT部門の立場の弱さ」に課題感を持っていると認識しています。5年先、10年先にも企業が存続するためには、IT部門がデジタル技術やITの活用といった観点から、事業部門とともに業務やサービスの変革をリードする立場となる必要があります。今は、そのための構造改革を推進する絶好の機会です。改革推進にあたってキーワードとなるのが、「デジタルケイパビリティ(企業がデジタル化を推進する上での組織能力)への対応」と、さらにその先の「ダイナミックケイパビリティ(環境や状況が激しく変化する中で、企業がその変化に対応して自己を変革する能力)の獲得」です。

PwCコンサルティングは、こうしたケイパビリティの構築をさまざまな角度から包括的に支援します。

2030年のIT部門を取り巻く環境

2030年におけるIT部門を取り巻く環境変化として、特に意識すべき変化は以下の4点です。

1. Z世代中心

2030年には、Z世代に代表されるデジタルネイティブが社会に浸透し、メインの消費者となることを考えると、社内における多くの社員のデジタル技術やITに関するリテラシーは自然と向上していくでしょう。多くの社員がデジタルツールを当たり前のように使いこなし、一定の技術的知識が社内に敷衍するということは、すなわち社員が抱く社内ITツールへの期待値が高まることを意味します。今後のIT部門は、さらなるITのプロフェッショナルとして、先進技術や先進ツールなどに精通し、いち早く社内への導入を行わなければ、社員が不満を募らせる状態になりかねません。

2. テクノロジー起因でのビジネスモデル変革

デジタルネイティブ企業によって、多くの製品・サービス、その取引プロセスがデジタル化されました。引き続き、デジタル化の波は、ビジネスモデルやプロセス、バリューチェーンを飲み込み、さまざまな業界に影響を及ぼします。また、企業の大小や業界を問わず、ダイナミックな協業や合併などによって、新たな業界構造の構築が予想されます。デジタルがビジネスモデルへ深く浸透する中、企業は常に新しい技術をウォッチし、自社のビジネスへの適用可否について検討を続ける必要があります。これは、事業部門とIT部門が一体となって相互補完の関係で協力・協業する必要性がこれまで以上に高くなることを意味しています。

3. 雇用の流動化・人材のシェア

ジョブ型雇用の浸透やIT人材の不足は、キャリアの二極化を加速させるでしょう。高度な技術や経験を持つITプロフェッショナルは、その知識や経験を生かして個人で複数企業と雇用契約(兼務やテンポラリー契約)を結ぶようなキャリア形成を行う一方、企業の経営理念に賛同するなど組織への帰属意識が高いIT人材は、1つの企業で正社員としてIT部門の中核的な存在(マネジメントなど)になっていくものと考えられます。組織機能を考える上で、これまでのようなソーシング戦略(委託する領域の議論)だけではなく、さらに一歩踏み込んだ内部での役割分担の検討も必要となってきます。

4. 海外進出のさらなる加速

長らく言われ続けているように、日本国内の人口減少や購買意欲減退などによって、既存事業の多くは国内マーケットでの事業縮小が確実視されています。そのため、2030年の多くの日本企業は国内にとどまらず、これまで以上にグローバル(特に中国・インド・東南アジア・アフリカ)マーケットへ進出しているものと想像できます。事業のグローバル展開に伴い、本社IT部門の役割やサポートのスコープ、実際の業務(データ活用やITガバナンス維持)の難易度は格段に上がります。IT部門も、海外の事業展開をしっかりサポートできる体制やケイパビリティを構築していく必要があります。

IT部門の存在価値

2030年のIT部門は、デジタル技術やITの利活用において、ビジネス部門や全社を牽引する存在となっている必要があります。その時のIT部門の存在価値(Value)は、主に以下の4点になるでしょう。いずれも、全社のビジネス戦略に沿った形で、顧客やユーザー主体で価値の創出を行っていくことが大前提となります。
IT部門 の存在価値

1

経営レベルでのデジタルやITに関するマネジメント観点での提言
現在、多くのCIOは「経営者」としての役割を果たすのではなく、「IT部門の部門長」となってしまっています。CIOは、DXやIT分野におけるプロフェッショナル経営者として経営会議へ参加し、経営アジェンダに対してCEOや事業部門責任者と対等に議論を行い、その中でDXやITの知見に基づく意見やアドバイスを提供することで、事業のスケールアップ、リスクの最小化に貢献する必要があります。

2

デジタル技術・ITの自社ビジネスへの利活用の目利き役
他社や自社の事業部門に先立って、デジタル技術やITの情報を収集し、自社のビジネスで活用可否を検討することは、デジタル技術やITを社内で中心的に取り扱うIT部門の第1の存在価値です。具体的には、率先してPoCを行い、経営や事業部門へIT部門から企画の持ち込みを行うことが期待されます。これまでのようにベンダーからの情報提供を待つというスタンスでは、この存在価値を発揮できません。IT部門内に技術調査部隊を組成し、本腰を入れて取り組んでいく必要があります。

3

多様な人的リソースの活用
2030年のIT部門でも、社員のみでグループ全体、単一企業に必要なIT業務全てを賄うことはできません。雇用の流動性が高まり、中途採用、兼業、業務委託(ギグワーカー、コンサルタント、システムインテグレーターなど)といった多くの雇用形態、契約形態で働く人材が存在するなかで、IT部門がそれぞれの人材の特徴を見定め、組織化、戦力化し、企業に必要なIT組織機能を提供していく必要があります。パートナーマネジメントやパートナー戦略により、社員だけで賄いきれない業務を提供するために適切な能力を持つ外部人材を適切なコストで調達、利用することで、社員のみで実施した場合を超える価値を提供し、組織へ貢献していく必要があります。

4

IT人材、ITマネジメント人材の育成(CIOの輩出)
技術や経験、高い報酬を追い求め、プロジェクトベースで複数の企業間を移動する高度なIT人材がいる一方で、経営理念、ミッション、ビジョンなどに共感し、高いエンゲージメントを維持しながら一企業に長期にわたってとどまるIT人材も存在します。今後のIT部門では、後者の人材を早期に見定め、組織の中核業務やマネジメントを担う人材に育成することが、経営や事業側に対して価値を創出し続けるうえで極めて重要です。また、CIOへ登用される人材をIT部門から継続的に輩出していくことが、IT部門の人材育成の最終的な目標になると考えられます。

PwCのサービス

IT部門がこうした価値を発揮していけるよう、PwCは以下のようなサービスを提供します。

デジタルケイパビリティ構築支援サービス

IT部門が今後も継続して経営や事業の期待に応えていくために必要な、デジタルケイパビリティやダイナミックケイパビリティの獲得を支援する包括的なコンサルティングサービスを提供します。具体的には、変革に向けた計画策定と、複数年間の実行支援をパッケージ化した包括支援サービスです。
 

リサーチサービス(技術の調査・事例調査)

PwCコンサルティングのコンサルタントがCoE(Center of Excellence)の機能を担い、事業会社のIT部門単独では難しい海外の最新のテクノロジーの情報や当該技術を活用した他社取り組み事例の収集と紹介、勉強会の開催、IT担当者や事業担当者とのディスカッション、問い合わせへの対応などを行う年間契約をベースとしたアドバイザリーサービスを提供します。

提案力強化支援サービス

多くのIT部門における人材面の最重要課題となっている事業側への企画・提案について、PwCコンサルティングのコンサルタントが講師を務めるワークショップ形式での複数回の研修を通じて、企画書や提案書の作成をハンズオン型で支援するサービスです。IT部門において戦略や企画を担う人材の育成を支援します。

組織文化変革支援サービス

IT部門への期待や役割が大きく変わっていく中、IT部門に長く所属している社員にとって、その変化はついていけないほど大きいものです。社員の意識変革やマインドチェンジは、重要ではあるものの緊急性が低いと判断されがちな課題であり、自部門だけではなかなか思ったように進められません。PwCでは、ワークショップをはじめとする各種の施策を通じて、社員の意識改革を支援します。

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主要メンバー

柴嵜 文彦

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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