見積管理のデジタルトランスフォーメーション

見積管理の流れと課題

企業の見積業務においては、複雑な商品構成や価格設定ロジック、承認ルールの認識不足などに起因する商品や見積金額ミスでの手戻りが懸念される他、管理の属人化・現場の裁量への過度な依存によって、適切な商品構成やプライシングの実現、ガバナンスの効かせ方にも課題が生じます。

見積管理の流れと課題

見積業務に費やす時間が長いと感じている人を対象にした調査結果

^{* 営業・マーケティングを担当している514名を対象に実施したWebリサーチ（PwCコンサルティング実施）結果}

見積業務に関して発生しがちな課題

構成の正確性が担保できない

製品ラインナップが多岐にわたり、組み合せ制約や互換性などを考慮するのが困難なため誤った構成につながる／できたとしても修正の手戻りで時間を要する。顧客ニーズに応える柔軟性がない、知識が属人化しておりスケールできない、などの課題を抱えている。

適切なプライシングができていない

価格設定ロジックが複雑、あるいは統一的なマスタ管理ができておらず、誤った価格提示をしたり、現場裁量に依存したりすることで利益率が低下する。またグローバル企業に対して統制の取れた価格提示が不十分という課題を抱えている。

見積提示にガバナンスを効かせられていない

見積提示にあたって、社内ルールが遵守されておらず、承認履歴の管理も属人的になっているため、本来あるべき承認を得て見積提示されているかが把握しきれていない。

PwCコンサルティングのサービス

PwCコンサルティングには、最新のAI知識やCPQ（Configure：製品構成／選択、Price：価格、Quote：見積もり）システムの導入などの豊富な経験を有する、各業界に精通したプロフェッショナルが多数在籍しています。私たちのスキルを効果的に組み合わせながら、ビジネスとテクノロジーの両面から、国内のみならず海外拠点への展開も考慮した最適な見積業務プロセスの提案・実行を支援します。

あるべき見積管理の姿

製品ポートフォリオとSKUの簡素化を通した製品構成の見直しとプロセス再設計変革支援

現在のサービスや製品構成を可視化・解析した上で、重複や矛盾を排除した顧客目線のSKU（Stock Keeping Unit：在庫管理における最小の管理単位）を再定義することに加えて、将来的な製品データの運用や海外拠点展開を考慮した新製品登録／更新、および販売中止プロセスの標準化を支援します。また、コンフィグレーションの自動化や顧客ニーズを基にした製品レコメンド機能など、最新のAI技術を考慮した最適なプロセス設計を提案します。

プロセスの再定義を通した正しいプライシングとガバナンス強化

グローバル規模での正しいプライシングの実現に向けた適正価格の設定や、ロイヤリティ／顧客セグメントごとの戦略的な割引ルールとリベート率の再定義、適切な価格承認プロセス策定に向けた軸（商品別／利益率別／拠点別など）や階層の再整理、さらにはガバナンス強化を目的とした承認プロセス・履歴の見える化を通して、プライシング全般の課題解決を支援します。

CPQシステムの早期導入支援

CPQシステムは、Configure（製品構成／選択）、Price（価格）、Quote（見積）に関連する機能を一つのパッケージとして構成されたツールです。製品選択時の組み合わせミスや、適用価格／割引の漏れ防止、価格承認プロセスのシステムによるガバナンス強化、および見積書の自動作成などの機能を有しており、導入することで業務時間の短縮が実現します。PwCコンサルティングは国内の大手グローバル製造業をはじめ、さまざまな業界・企業向けにBXT Worksアプローチ（BXT：Business, Experience, Technology）を用いたアジャイル開発を導入しています。世界最大規模のCPQシステム導入経験を有する専門チームが伴走し、グローバルでのCPQシステムの早期導入を支援します。

基幹システムとの連携支援

見積情報の製造・販売計画への迅速な反映や、見積作成時に参照するリアルタイム在庫と納期情報、成約後の受注情報連携など、CPQシステムと基幹システムとのリアルタイム／バッチ連携はシステム導入において必須のものです。PwCコンサルティングは豊富な過去実績を基に、基幹システムおよび周辺システムとの連携に強みを持ったコンサルタントがプロジェクトを支援します。

PwCの特長

インダストリー×CPQナレッジ

私たちは、各業界の特性や課題・最新動向に精通したプロフェッショナルとCPQ導入における専門家が連携し、豊富な知識を生かした総合的なサービスを提供します。製造業・SaaS業・情報サービス業・通信業など幅広い業種へのCPQ導入の実績も有しており、業界特性に応じた課題解決ならびに企業価値向上を支援します。

PwCグローバルネットワーク

PwCは、世界136カ国に364,000人以上のスタッフを擁しています。私たちはこのグローバルネットワークを活用し、海外拠点と協力しながら世界の最新情報・潮流を把握し、クライアントへ最適な支援を提供します。各国のナレッジやスキル、リソースを共有しており、グローバルに業務を展開している企業に対しても、国内外の法制度や規制対応の知見を用いた高品質なサービスが提供可能です。また、PwCグローバルネットワークの活用により、24時間体制のシステム運用保守や多言語対応についても実現が可能です。

BXT Worksによる迅速対応

BXT Worksは、ビジネス（Business）、顧客体験（Experience）、テクノロジー（Technology）の3つの要素を組み合わせた開発アプローチです。B／X／Tそれぞれの観点から包括的に連携を図りながら、デザイン思考やアジャイル開発の手法、フレームワークを活用し、迅速かつ柔軟にプロジェクトを進行します。プロジェクトの成功だけではなく、継続的な改善に向けたマインドセットと、イノベーションを実現するための文化醸成をサポートします。