AWSおよび生成AI活用によるSAPカスタムロジックのSide-by-Side化促進

SAPのカスタムロジックを取り巻く潮流・課題と変革の方向性

SAP標準化の波と顕在化するリスク

SAPは、クリーンコアとFit to Standardの考えの下、ERP(Enterprise Resource Planning、企業資源計画)を可能な限り標準状態に保ち、カスタムロジックの追加は必要最低限にとどめる方針を推奨しています。クリーンコアとは、SAP標準機能の利用を基本とし、独自要件は公開APIなどを活用してSAP外部で実現する運用方針を指します。従来はFit&Gapを前提に、業務要件に応じてSAP内部へカスタムロジックを実装する運用が一般的でしたが、SAP S/4HANAの普及に伴い変化。新規導入やアップグレードでは、標準機能の利用をベースとした設計がグローバルで浸透しています。

一方、過去に構築されたSAP環境では、クリーンコアを阻害するカスタムロジックが運用上の前提として残存しているケースも少なくありません。その結果、以下のリスクが生じています。

  • アップグレード時の影響が大きい
  • 改修・テスト工数増加による負荷増大
  • 業務の属人化や単価高騰、特定ベンダーへの依存

「AWS Side-by-Side」という選択肢

ではこれらのリスクにどう対応すべきでしょうか。PwCコンサルティングは、AWSを活用したSide-by-Side開発を提案しています。AWS上に業務ロジックを構築し、APIで連携するこのアプローチには、以下のメリットがあります。

  • アプリケーション保守
  • クリーンコア化によるアップグレード時に必要となる検証・改修対応の最小化
  • 言語切り替えによるカスタムロジック対応人材の業務属人化からの脱却
  • カスタムロジックに起因する問題・障害対応における調査および復旧に要する工数の削減
  • システム運用
  • AWS上でDevOps(継続的インテグレーション/継続的デリバリー【CI/CD】、自動テスト、監視自動化など)のツールを導入することによるシステム運用の効率化

これにより、将来の事業変化に柔軟に対応できる拡張性の高いシステム基盤を実現します。

PwCコンサルティングが提供するカスタムロジックのモダナイゼーション

生成AI駆動で実現するSide-by-Side化の加速

AWSにおけるSide-by-Side開発は、新規要件への対応にとどまりません。生成AIを活用して既存カスタムロジックを効率的に整理し、AWS上での再構築を支援することで、既存カスタムロジックのモダナイゼーションにも踏み込むことが可能です。

具体的には、Kiro、Amazon Q Developer、ABAP Acceleratorといった生成AIを開発者の判断の下で活用し、プロセスを効率化します。

  • 既存カスタムロジックの理解とビジネスロジックの整理
  • 汎用言語への書き換え方針の検討や、AWSネイティブ構成への再設計
  • テスト観点の洗い出し、テスト項目の作成、テストコードの作成を含む検証作業

これにより、従来は工数やリスクの観点から実現が難しかったカスタムロジックのモダナイゼーションについて、品質と統制を確保しながら、クリーンコア化とSide-by-Side化を現実的に推進することができます。

PwCコンサルティングのサービス

生成AI駆動のSide-by-Side開発は、ツール単体では十分な成果につながりません。PwCコンサルティングは、以下の強みにより提供価値を最大化します。

  • 生成AI精度の向上
    独自の開発規約やプロンプト設計、処理工程の最適化により、生成・変換精度を向上させ手戻りを削減します。
  • AWS前提のアプリケーション再設計
    単なるコードの言語変換ではなく、AWS上での実行を前提とした機能分割やアプリケーション構成の見直しまで含めたモダナイゼーションを推進します。
  • 一貫した支援体制
    SAP・AWS・生成AIを横断した専門性と豊富な実績を基盤に、構想策定から設計・実装、運用・高度化までをEnd to Endで支援します。

クリーンコア手法

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主要メンバー

蔵方 玲臣

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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遠藤 太嘉志

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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