デジタル化する工場のサイバーセキュリティ

  • 2023-12-12

デジタル化が進む昨今、サイバー攻撃は企業活動の根幹をなすOT(Operational Technology:生産ラインやシステムの制御・運用技術)環境にまで及んでいます。日本国内においても、工場をはじめとするOT環境でのサイバーセキュリティインシデント(以下、OTセキュリティインシデント)が発生していることは周知のとおりです。PwCは、企業の存在意義すらも脅かすOTセキュリティインシデント、およびその発生を防止するOT環境におけるサイバーセキュリティ(以下、OTセキュリティ)を重要な経営課題と捉えています。

OTセキュリティは知見が不足している傾向にあり、サプライチェーンや製造拠点を抱える企業がその推進に苦労されています。本稿では、企業がOTセキュリティを推進していく際に考えないといけないポイント、観点について解説し、安全・安心な事業推進の一助となることを目指します。

Agenda

  1. はじめに
  2. 工場(OT)環境の類型整理とOTセキュリティ
    OT環境の類型整理
    OTセキュリティにおける留意点
  3. 工場(OT)におけるセキュリティガバナンス ― 現場の実力を重視したセキュリティ管理体制の構築
    OTセキュリティにおけるガバナンスの重要性
    OTセキュリティガバナンスの重要論点
    OTセキュリティ統括組織が果たすべき役割
  4. ATT&CK for ICSを利用した攻撃者視点のOTセキュリティ評価
    攻撃者視点のOTセキュリティ評価の必要性
    評価における留意点
    OTセキュリティ評価に役立つATT&CK for ICS
  5. 工場(OT)環境におけるセキュリティアーキテクチャのリファレンスモデル化の重要性
    OTセキュリティに求められるもの
    リファレンスモデル化による恩恵
    リファレンスモデルが達成すべき要件
  6. 工場(OT)領域におけるセキュリティ人材
    OT環境に求められるセキュリティ人材
    OTセキュリティの人材獲得戦略
  7. OT環境を狙った高度なサイバー攻撃とその対策
    米国の政府機関が注意喚起
    どのような攻撃で何が高度なのか
    どのように守るべきか
  8. 最後に

PDF版ダウンロードはこちら

インサイト/ニュース

20 results
Loading...

航空サイバーセキュリティの強化 ―EASA Part-ISが求める情報セキュリティ要件―

航空業界は、航空機や関連システムの高度なデジタル化やグローバルなサプライチェーンによる複雑化が進む中、サイバーセキュリティの重要性がかつてないほど高まっています。こうした背景から欧州航空安全機関(EASA)が2023年10月に制定した、情報セキュリティに関する初の規則となるPart-IS(委員会実施規則(EU) 2023/203および委員会委任規則2022/1645)について解説します。

医薬品の安定供給を支える、OTセキュリティ実装の道筋とは

近年、製造設備などの制御系システムを守るOT(運用技術:Operational Technology)セキュリティの重要性が高まっています。第一三共株式会社でOTセキュリティ強化の活動に従事する江口武志氏に、実際の導入から運用立ち上げをどのように進めたか、現場への浸透における難しさやチャレンジについて聞きました。

Loading...

執筆者

上村 益永

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

Email

茂山 高宏

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

Email

布目 亮

シニアマネージャー, PwCコンサルティング合同会社

Email

大貫 経介

シニアマネージャー, PwCコンサルティング合同会社

Email

河合 菜央

シニアマネージャー, PwCコンサルティング合同会社

Email

木佐森 幸太

マネージャー, PwCコンサルティング合同会社

Email

本ページに関するお問い合わせ

We unite expertise and tech so you can outthink, outpace and outperform
See how