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PwCコンサルティング合同会社は、筑波大学の岡田幸彦教授、川島宏一教授、梅本通孝准教授、麗澤大学の大澤義明教授や有志の自治体職員などで実施する「デジタルガバメント・スマートシティ研究会」の2025年度の活動成果として、「防災デジタル広域連携ガイドライン(以下、本ガイドライン)」を作成しました。
政府が2026年中の設置を目指している「防災庁」においても、「デジタル防災技術の徹底活用」が柱の一つとされています。こうした動きを踏まえ、本ガイドラインは、防災におけるDXおよび自治体の広域連携に着目し、各自治体が他の自治体などと連携しながら広域的に防災DXを推進していくうえで課題となる実務上の検討ポイントについて、事例や解決のための枠組みを整理しています。
本ガイドラインでは、昨今の災害対策基本法などの関係法令の動きや各計画、国からの技術的助言と整合を図りつつも、防災DXや広域的な災害対応を一層推進する観点から、さらなる拡充・深化が必要と考えられる観点を提示しています。
本ガイドラインは、特に自治体の広域連携に着目しており、単一の自治体にとどまらず、複数の自治体間の相互連携や都道府県または国単位での広域的な取り組みを念頭に、今後の計画の見直しや事業立案・見直しを検討する際の参考として活用されることを想定しています。
※法人名、役職などは掲載当時のものです。
※ガイドライン本編は6月に公開予定です。
本ガイドラインは、防災におけるDXおよび自治体の広域連携に着目し、広域的な防災DX推進に向けた実務上の検討ポイントを整理することを目的として、全5章で構成しています。
図表1:本ガイドラインの構成
日本は、地理的特性、社会的特性の両面で、災害が発生すると激甚化しやすい状況に置かれており、この二つの特性から防災における課題を考えることが必要です。また、日本の災害対応における基本的な制度として災害対策基本法があります。同法は2025年に一部改正され、「防災DXの推進」が明記されました。
図表2:日本の防災をめぐる状況
2025年の災害対策基本法の改正により、災害対応業務において情報通信技術などの先進的な技術の活用に努めなければならない旨が記載され、防災DXが努力義務化されました。全国の自治体ではすでに災害情報の収集、避難所運営、被災者支援などの現場で多様なデジタル技術を活用した防災DXの取り組みが進展しています。
図表3:防災DXの取り組み
防災DXにおける「広域的対応のあり方」について、主に次の三つの観点が重要だと考えられます。いずれも、個別の自治体が予算・人手の不足といった課題に直面していくなかで、都道府県が中心となって人的・財政的リソースを共同化・効率化して広域的に取り組んでいくことを共通項としています。
図表4:防災DXにおける広域的対応のあり方
実際に各自治体が他の自治体と連携して広域的に防災DXを推進していくうえで実務上のハードルがいくつか存在します。こうしたハードルを乗り越え、円滑に推進することが重要であり、本ガイドラインでは、事例を参照しながら主な勘所や留意事項を整理しています。
図表5:広域的な防災DXの推進にあたってのフェーズごとの実務上の検討事項
広域自治体の単位でも、対応が難しい仕組みや課題が存在します。こうした課題は行政の基本的な制度や仕組みと密接にひも付いていることが多く、国としての対応・制度へのテコ入れが望まれます。
また、こうした課題に対応しつつ、日本社会全体のレジリエンスを上げていくような取り組みが今後の防災DXに必要です。
図表6:目指すべき防災DX
PwCでは、多様なプロフェッショナルが豊富な経験と独創的な発想力を生かして、官公庁や地方自治体、公的機関が抱える課題の解決を支援しています。
PwCコンサルティングの「ソーシャル・インパクト・イニシアチブ」は、社会課題の解決を第一義に捉え、社会課題の構造を解き明かし、価値観を共有するステークホルダーとともにコレクティブインパクトの創出を目指しています。
予期せぬ災害などのさまざまな困難にもめげず、しなやかに生きる社会をデザインし、ありたい社会を実現するための力を集結させる仕組みづくりを支援します。