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2023-03-23
※2023年2月に配信したニュースレターのバックナンバーです。エネルギートランスフォーメーション ニュースレターの配信をご希望の方は、ニュース配信の登録からご登録ください。
昨年末から今年にかけて、電力業界を大きく揺るがすコンプライアンス事案が相次いで明らかになっています。今回は、コンプライアンス違反事案の真因について考察するとともに、当局対応の要諦、適切なコンプライアンス・リスク管理に係る支援例について解説いたします。
カルテル事案や不正閲覧事案が生じた背景には、電力小売りの自由化後に新電力がシェアを伸ばしたことで競争が激化し、大手電力会社の収益環境が悪化していたことが影響しているとみられています。しかし、このような外部要因だけでコンプライアンス違反が生じるものではありません。
各社には、電力自由化による競争の激化に対し、利用者のメリットやコンプライアンスよりも、自社の既得権益の維持を優先する姿勢があったのではないでしょうか。すなわち、内部統制の構成要素のうち、組織の誠実性および倫理観などを指す統制環境※1に課題があったと考えられます。
統制環境が内部統制の全ての構成要素の基盤であることは「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」でも指摘されており※1、これまでの多くのコンプライアンス違反事例を顧みても疑いようがありません。
とりわけ、エネルギー事業を営む企業は公益企業であり、高い誠実性および倫理観が求められます。まずは、コンプライアンスを徹底する統制環境を整えることが最優先となります。
図表1
ひとたびコンプライアンス事案が発生すると、行政処分、場合によっては刑事処分にまで発展する可能性があり、真摯な当局対応が必要になります。「真摯な対応」とは、当局の主張を全てそのまま受け入れるという意味ではなく、明確な根拠を示した上で、反論をするという対応も含まれます。いずれにしても、徹底した調査を行い、可能な限り事実を明らかにする必要があります。
実際にどのような当局対応が必要になるか、独占禁止法違反を例にとって主なポイントを説明いたします。
特に、独占禁止法においては、課徴金減免(リニエンシー)制度※2が導入されており、課徴金算定において、減免申請の順位に応じた減免率に、事業者の協力が事件の真相の解明に資する程度に応じた減算率を加えた減免率が適用されます。そのため、迅速かつ十分な事実調査が極めて重要になります。
このような対応を通常業務と並行して行うことの負担の大きさは、想像に難くないことでしょう。
適切なコンプライアンス・リスク管理の取り組みを実現させるためには、自社にとって優先して対応すべき重大な経営リスクに対して、多面的に実効性のある取り組みを実施することが肝要です。そのためには、自社が過去に直面したコンプライアンス事案や業界内での事案、国内外の規制当局の動向なども踏まえたリスクベースでのアプローチが有効です。下記のコンプライアンスプログラムのロードマップにおいても、まず自社のリスクを評価し、現状を把握した上で、洗い出した課題に対して優先度をつけて整備、運用するといったプロセスを進めていくことが重要です。その際には、リスク評価や現状把握の網羅性や客観性にも配意し、第三者となる専門家の知見を活用することも有効です。
PwCでは、コンプライアンスプログラムのロードマップにおいて、独占禁止法(競争法)コンプライアンスを含む、各リスク類型に応じた包括的な支援が可能です。
図表2
当局対応につきましても、上記のような迅速かつ十分な調査要請に応えるためには、知見およびリソースの観点から、自社のみで対応するには限界があり、外部の支援を受けることが極めて重要です。
PwCでは、独占禁止法(競争法)のほか、会計不正や品質不正など幅広い分野において、下図のように一貫した支援を提供することができます。当局のアクションが起きてからの事後対応に留まらず、リニエンシー制度の適用などを目的とした自主的な事前対応も含め、社内調査から第三者委員会調査まで、目的に応じて幅広い支援を提供します。
図表3
また、迅速かつ十分な調査要請に応えるためには、平時から当局の調査に対する準備態勢(レディネス)を整えることが重要です。特にデジタル化が進む昨今においては、電子情報の重要性が年々増しており、平時からデータガバナンスの強化を進めることが肝要です。PwCでは、これまで数多くの当局調査において電子情報開示(eディスカバリー)を支援してきた実績と経験を活かし、eディスカバリーレディネスとして、平時からデータガバナンスを強化するための取り組みをご支援します。
さらに、コンプライアンス・リスクの早期発見およびリスクの顕在化防止に寄与する、メールなどによるコミュニケーションモニタリングサービスのご提供も可能です。
ご興味のある方は、下記のサイトをぜひご覧ください。
※1 金融庁の「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」では、以下のように定義されています。
「統制環境とは、組織の気風を決定し、組織内の全ての者の統制に対する意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎をなし、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング及びITへの対応に影響を及ぼす基盤をいう。統制環境としては、例えば、次の事項が挙げられる。①誠実性及び倫理観、②経営者の意向及び姿勢、③経営方針及び経営戦略、④取締役会及び監査役、監査役会、監査等委員会又は監査委員会の有する機能、⑤組織構造及び慣行、⑥権限及び職責、⑦人的資源に対する方針と管理」
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/kijun/20191206_naibutousei_kansa.pdf
※2 事業者が自ら関与したカルテル・入札談合について、その違反内容を公正取引委員会に自主的に報告した場合、課徴金が減免される制度をいいます。
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