2020-03-27
2020年3月25日(米国時間)、米国上院は2兆米ドルの財政支出を含む景気対策法案を可決(賛成96、反対0)しました(Coronavirus Aid, Relief, and Economic Security Act(「The CARES Act」), H.R. 748、以下「CARES法」)。今後は、米国時間の金曜に下院での審議および採決が行われる見通しです。両院首脳は同法案について今週中の両院可決を目指しており、両院での可決後はトランプ大統領の署名を経て法案は成立します。
CARES法は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する経済対策のフェーズ3として位置づけられるものであり、2020年3月6日のフェーズ1(医療機関に対する8.3億米ドルの資金提供)、2020年3月18日のフェーズ2(従業員500名未満の雇用者に対する2020年内の病欠有給休暇の補助のための新規税額控除(想定費用1,048億米ドル)を含む経済対策)に続く施策となります。また、今後の展開次第ではフェーズ4となる法案が議会において提案される可能性があります。
同法案に含まれる税制関連の改正案の概要は以下の通りとなります。
同法案ではその他、個人に対する1,200米ドル(夫婦で2,400米ドル、子供一人あたり500米ドル、ただし、年間所得額75,000米ドル(夫婦で150,000米ドル)超の場合は減額)の給付金(recovery rebate check)を含む各種の大型景気対策が含まれています。
詳細につきましては、法案成立後のニュースレターにてお伝えします。
【参考】
PwC米国発行ニュースレター(英語のみ)
Senate passes ‘Phase Three’ COVID-19 economic stabilization legislation
米国連邦税および州税上のCOVID-19対応策(英語のみ)
Select state and local tax relief relating to Coronavirus
世界各国におけるCOVID-19に対する税制関連対応策(英語のみ)
Navigate Tax, Legal and Economic Measures in response to COVID-19
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