【2021年】PwCの眼(11)新しい時代の変革に対応する人材戦略

2022-03-31

CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表されるような産業変革に加えて、デジタルトランスフォーメーションやCOVID-19の影響により我々の働き方やスキルの再定義はますます重要になっています。急速な変化に対応することを目的にリスキリング(Reskilling)にすべての人が向き合う必要があります。

経済産業省はリスキリングを「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義しています。海外の著名な企業ではリスキリングを先行して早期に着手しています。今日の日本企業でも必要性が確認され、導入に意欲的な企業も多く見受けられます。

なぜリスキリングの重要性が高まっているのでしょうか。

世界経済フォーラムが発表した「仕事の未来レポート2020」によると、2025年までに世界で8500万人の仕事が失われると予想されています。さまざまな業種や企業のあらゆる分野にデジタル化・自動化が進み、データ入力や事務などの多くの職種の需要が減衰していることは自明であり、多くの経営陣はさらなる労働プロセスのデジタル化の推進・新規テクノロジーの試行に積極的です。

さらにCOVID-19の影響は、働き方を大きく変え、必要なスキルのみならず、考え方においても大きな変化を生じさせました。COVID-19の終息もまた大きな変化をもたらすことが予想され、その環境下で企業・組織そして個人レベルで、新しい時代を生き抜くうえでもリスキリングに取り組むことが重要となっています。

新しいスキルの習得はビジネス・テクノロジー領域の個々の要素をターゲットとした個別活動と認識しがちですが、全体を統合的な要素と捉え必要なスキルの再定義・実践を繰り返していくことが有効です。その結果、従業員が新しいスキルや知識を習得することで、従来にはなかったアイデアが社内から生まれやすくなります。また、求められるスキルを短期的に外部から調達するのではなく、既存の人員の勘所・文化を継承することで、自社の強みを生かした戦略・進化につながると考えています。

PwCにおいても、ビジネス変革を成功させるため、コンサルティングのベーシックスキルに加え、デジタルスキルの習得を推進する組織を立ち上げ、必要なスキルの定義および部門内外への展開・リードを実施しています。

変化の激しい時代に適応していくために「変化への順応性を高める」「体験を通して、スキルを再定義しながら習得する」「絶対に確実なものはないと認め、行動する」ことが時代の流れや産業構造の変化に伴う既存の事業の衰退や陳腐化を防ぎます。また同時に、新規の事業ならびにサービスを生み出すことにより、売り上げの拡大をはじめとする経営改善に貢献することができます。

新たなテクノロジーが担う業務も増える中、新しく生まれる業務もあります。新しいものをいかに積極的に取り入れていくかが今後のカギになり、新たな価値創造のチャンスをつかみ模索していくことが求められています。新たな時代において、企業および従業員にとって「継続的なリスキリングの実行」が生存戦略となるでしょう。

執筆者

内田 裕之

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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※本稿は、日刊自動車新聞2022年3月28日付掲載のコラムを転載したものです。

※本記事は、日刊自動車新聞の許諾を得て掲載しています。無断複製・転載はお控えください。

※法人名、役職などは掲載当時のものです。

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