ストックオプション制度

読み方:すとっくおぷしょんせいど

定義

ストックオプション制度とは、法人が個人(その役員または従業員等)に対し、将来の一定期間内にあらかじめ決められた価格で一定数の株式を取得することのできる権利、すなわち新株予約権を報酬の一環として付与する制度をいいます。2001年度商法改正において新株予約権制度が導入されて以降、ストックオプションは業績連動型の報酬制度として広く活用されるようになりました。
このストックオプション制度における役員および従業員等に対する所得税課税は、付与される新株予約権や制度が一定の要件を満たす「税制適格ストックオプション」に該当する場合と、該当しない場合で次のとおり異なっています。

  1. 税制適格のケース
    ストックオプションの行使時には所得税課税は行なわれず、取得した株式を売却する際に、株式の売却価額と行使価格との差額が譲渡所得として課税されます。
  2. 税制非適格のケースストックオプションの行使時に、行使時の株式の時価と行使価格との差額が所得税課税され、取得した株式を売却する際に、株式の売却価額と行使時の株式の時価との差額が譲渡所得として課税されます。

ところで、法人税法上、新株予約権を対価とする費用の損金算入が認められるのは、新株予約権の被付与者(役員および従業員等)が新株予約権を行使して所得税法における給与所得等の課税事由が生じた場合に限られています。すなわち、被付与者に給与所得等が生じた日に法人が被付与者より役務提供を受けたものとして、同日の属する事業年度において新株予約権を対価とする費用の損金算入を認めることとしています(法人税法54条の2第1項)。

したがって、ストックオプションが上述の税制適格に該当するか否かで法人税上の取扱いは異なり、税制適格に該当する場合は、役務提供を受けたと認められる所得の発生が被付与側にないため(譲渡所得課税はこれに該当しません)、新株予約権を対価とする費用の損金算入は認められません。一方、税制非適格となるケースでは、被付与者に給与所得課税が生じているため、新株予約権の発行法人側が役務提供を受けたと認められ、損金算入も認められます(役員給与の損金不算入制度(法人税法34条)等の各制度の規定により別途判断が必要な場合があります)。

ここで、新株予約権を対価とする費用とは、新株予約権の交付時の新株予約権の価額に相当する金額とされており(法人税法施行令第111条の3第3項)、役員および従業員等が所得税課税を受ける金額とは原則相違することになります。

本用語解説は2018年6月1日現在の法令等に基づいて作成されており、これ以降の税制改正等が反映されていない場合がありますのでご留意ください。また、本用語解説は概略的な内容を紹介する目的で作成されたもので、プロフェッショナルとしてのアドバイスは含まれていません。個別にプロフェッショナルからのアドバイスを受けることなく、本解説の情報を基に判断し行動されないようお願いします。