環境負荷低減の挑戦を続け、社会の変革に向けた道を切り拓くフロントランナーを目指す

#1 Hondaの環境戦略と「Triple Action to ZERO」にかける思い

  • 2025-07-15

(左から)金子 多希、青木 健 氏、中島 崇文

※本稿は日経ビジネス電子版に2025年5月に掲載された記事を転載したものです。
※法人名、役職などは掲載当時のものです。

グローバルスローガンに加えた「How we move you.」の意味

青木氏は自身が部長を務める環境企画部について、「環境に関する専門性で全社の活動をオーケストレーションする役割を担っていますが、実際の活動自体は現場の自主性に任せています。また、目標を現場に押し付けるのではなく、現場に入って一緒に実行することで、信頼関係を築くよう心がけています」と語る。

「コミュニケーションを重視し、ミドルマネジメントが現場の活動成果や問題意識を吸い上げ経営層に伝えることで、経営層も現場もやりやすいはずですし、サステナビリティの取り組みの推進力になっていると感じます」(中島)

戦略と組織を整え、環境対策を強力に推進するHonda。今後、同社はどうありたいのか。この問いに、青木氏は「フロントランナーでありたい」と即答した。

「当社が目指すのは、すでにやることが決まっていて同じ条件下で競争に勝つトップランナーではなく、まだ誰も挑戦していない道を切り開くフロントランナーです。当社の挑戦がきっかけで他社からも共感されて仲間が増え、他社も追随し、結果的に世の中が動く、そんな存在でありたいと思います」(青木氏)

Hondaは2023年、グローバルブランドスローガン「The Power of Dreams」を再定義し、新たに「How we move you.」との副文を加えている。Hondaのフロントランナーとしての挑戦が人の心を動かすことを示すメッセージだ。

「サステナビリティを実行する上で重要なのは、フロントランナーの成功が他社の成功を導き、環境価値と経済価値を創出することだと考えていました。今後の挑戦にも期待しています」(中島)

(左から)金子 多希、青木 健 氏、中島 崇文

主要メンバー

中島 崇文

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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金子 多希

シニアマネージャー, PwCコンサルティング合同会社

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