オムニバス法案採択による「CSDDD」改正と企業に求められる対応

  • 2026-02-04

1. CSDDD改正の経緯とポイント

2025年2月26日に公表された「コーポレート・サステナビリティ・デューディリジェンス指令(CSDDD:Corporate Sustainability Due Diligence Directive)」の簡素化を含むオムニバス法案は、12月9日のEU議会およびEU理事会の代表者間の暫定合意を経て、EU議会およびEU理事会が承認するにいたりました。この結果、2024年7月に発効したCSDDD1は、その適用が開始される前(当初は、2027年7月適用開始予定)に改正されることになります。今後、法文については、EUの官報で公開される見込みです。

今回の改正のポイントは以下のとおりです。適用開始の延期により準備期間に多少の余裕が生まれますが、他方、デューディリジェンスの法的枠組みに対して大きな修正はなく、CSDDDに対応し、デューディリジェンスの実施体制の整備、リスクアセスメントの実施を事前に進めておく必要性に変化はありません。

①適用企業対象の限定

  • 適用対象企業の基準の修正により、CSDDDが直接適用されるEU域内企業数が74.2%減少、日本企業数も57.7%減少
  • ただし、直接適用される企業の取引先は、契約上CSDDD対応を迫られることになるため、直接適用対象でなくてもデューディリジェンス対応の必要性は変わらず

②リスクアセスメント手法の明確化・簡素化

  • 入手可能な情報からバリューチェーン2における高リスク分野を特定、当該分野について優先的に深度の高いアセスメントを実施すべきことが明確に
  • リスクアセスメントの対象を直接取引先に限定するといった当初案は採用されず、直接取引先を超えたバリューチェーン全体もアセスメントの対象に

③適用開始時期の延期

  • 適用開始時期が2年間延期され、2029年7月から適用開始に

図表1:改正の主なポイント

次節で上記の3点について企業に求められる対応を解説します。なお、上記ポイントを含む改正の詳細は、以下のとおりです。

図表2:改正の詳細

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執筆者

北村 導人

パートナー, PwC弁護士法人

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小松 健太

ディレクター, PwCアドバイザリー合同会社

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