PwCの「ビジネスモデルの再発明」で売り上げを伸ばす選択肢

  • 2025-04-01

「現在のビジネスのやり方を変えなかった場合、10年を超えて自社が経済的に存続できない」。PwCの「世界CEO意識調査」によると、日本のCEOの47%がこう考えています。現状にとどまることがリスクとなり、競合以上にスピーディーかつ大きな改革に取り組まなければ淘汰される時代と言えるでしょう。改革を先送りしていると海外企業に買収される可能性もあります。

成熟企業を多く抱える日本においてコア事業の変革などの「ビジネスモデルの再発明」が求められる今、まず何をすべきか?日本の経営層や事業責任者は、経営環境の変化に合わせ、自社が価値を創造し、顧客に提供して収益を上げる方法を抜本的に変えなければなりません。PwCコンサルティングの担当者にそのポイントを聞きました。

登場者

久木田光明
PwCコンサルティング合同会社
執行役員パートナー
(Transact to Transform リーダー)

濱田隆
PwCコンサルティング合同会社
執行役員パートナー
(ビジネスモデルの再発明 リーダー)

奥野和弘
PwCコンサルティング合同会社
執行役員パートナー
(アナリティクスインサイツ リーダー)

※法人名、役職などは掲載当時のものです。

左から、久木田光明、濱田隆、奥野和弘

――コア事業の変革などの「ビジネスモデルの再発明」が求められる今、まず何をすべきでしょうか?

濱田:PwCコンサルティングでは「小さく改革を始めて大きく育てること」を推奨しています。大きな変革となると、社内外の批判やあつれき、失敗を恐れて過剰な分析や計画に陥りがちですが、経営環境の変化が激しい今の時代、現状のまま足踏みしていることがリスクとなります。大きな投資や抜本的な改革に乗り出す余力がある今こそ、経営層自らが率先してトライアンドエラーで進めていくべきです。

スピーディーに進めるためには、いくつかの改革プロジェクトや新規事業開発を一定の規模感で、同時並行で複数進めると良いですね。コンサルタントの専門性や人的リソースをうまく使えば、失敗時のリスクも抑制しながら実行することができます。

PwCコンサルティング合同会社 濱田隆

奥野:「ビジネスモデルの再発明」では、経営環境の変化への対応が欠かせませんが、テクノロジー、その中でも破壊的インパクトがあるAI(人工知能)の知見を持つことは非常に重要です。

PwC Japanグループの「生成AIに関する実態調査」でも分析されているように、日本企業は世界に先駆けて生成AIの業務活用検討を行っていたため、世界中のPwCのメンバーファームから問い合わせを受けるほど、私たちのチームはAIの知見を有しています。ユースケースも定まっていない状況下でゼロからイチを生み出し、グローバル展開してきました。クライアントにこうしたAIの知見を提供し、業務改善にとどまらず、売り上げを伸ばすことに貢献したいですね。

濱田:AI活用のポイントは、学習データが重要であり、そうしたデータはビジネス自体から生み出されるということです。経営レベルでデータに対する感度をさらに高め、社内のビジネスプロセス変更や社外とのアライアンス、データエコシステムの構築など、良質かつ自社独自のデータが得られるような「ビジネスモデルの再発明」に取り組むことも必要です。

久木田:「ビジネスモデルの再発明」を行うにあたり、経営・事業能力の一部が欠けている場合、M&Aによってスピーディーにそうした経営資源を獲得することも選択肢となります。

経営層には恒常的な戦略オプションとしてM&Aを標準装備することをお勧めしています。M&Aは一過性のイベントではありません。企業変革の一つの手段であり、変革とM&Aを繰り返すことで循環的に価値創造を行うべきです。

――「ビジネスモデルの再発明」におけるPwCコンサルティングらしい強みは何でしょうか?

濱田:新たなビジネスモデルでは、法規制やリスクに対応する必要性も生じます。しかし、新しいやり方であるがゆえに、どこまで対応すべきか、どう判断すべきか分かりづらいこともあります。PwCコンサルティングでは、PwCのメンバーファームである監査法人や弁護士法人、税理士法人の専門家ともコラボレーションし、規制動向や法務・税務などの多角的な観点から経営判断のサポートを行っているため、新しいビジネス機会を逃さず、見落としがちなリスクも回避できます。

久木田:PwCコンサルティングには、日本有数の規模となる400人超の戦略コンサルタントを擁するストラテジーコンサルティング事業部があることも強みです。さまざまな業界知見を持った専門家がいるため、特定業界だけでなく、全業界を俯瞰した経営戦略を提案することができます。既存業界の枠にとどまらず、潜在的な機会や脅威を想定することはもはや常識になりつつあります。

経営戦略を練っていく過程では、当初検討していなかったM&Aが有効だと判明することがよくあります。逆に、非連続な成長のためにM&Aから検討を始めたが、やはり既存事業の変革などによるオーガニックな成長を選んだ方が良いと分かることもあります。

クライアントからすると、自社にとって最も正しい経営戦略を立案し、実行することが重要です。最も正しい経営判断ができるように支援することを心掛けています。

PwCコンサルティング合同会社 久木田光明

濱田:組織全体として特定領域に偏らず、経営戦略から実行に至るまで多様な専門性を有していること。さらに、そうした専門性を掛け合わせるコラボレーションを行うことで複雑な課題も解決できること。そうであるがゆえに、コンサルの都合で無理やり特定の選択肢だけを押し付ける必要がなく、クライアントにとって最も正しい選択肢を示す「クライアントセントリック(顧客中心)」を徹底していること。どれもPwCコンサルティングらしいあり方であり、競合他社が模倣し難い文化的な強みだと自負しています。

―― PwCコンサルティングにはユニークな組織もあると伺いました。

濱田:PwCコンサルティングには、既存事業の延長線上にはない大きな変革を先読みする「Future Design Lab」という組織があります。戦略コンサルタントとデザイナーがコラボレーションし、クライアントにとっての「望ましい未来」をデザインし、そこからバックキャストして具体的なビジネスモデル変革の検討を行っています。

Future Design Labは未来のストーリーを動画やプロトタイプで可視化することも行っていますが、その表現手法や発想は実に創造性が豊かです。自社の「望ましい未来」を分かりやすく全社的に共有し、変革の機運を高めることができます。

奥野:「ビジネスモデルの再発明」で売り上げを伸ばそうとして壁にぶつかるとき、顧客との接点に原因があるケースが多々あります。こうした課題を解決するため、顧客との接点となるフロントオフィス・ミドルオフィス改革を専門とする横断組織がPwCコンサルティングにあることも、もっと知っていただきたいですね。

フロントオフィス・ミドルオフィス改革では、一部機能の改善だけでなく、複数の関連部門に横串を通し、業務プロセスの見直しや組織再編などの大きな変革を行うことが必要ですが、PwCコンサルティングであれば十分に対応できます。

PwCコンサルティング合同会社 奥野和弘

濱田:PwCコンサルティングでは、顧客接点の変革を支援するカスタマートランスフォーメーション、戦略策定を支援するストラテジーコンサルティング、事業変革を支援するビジネストランスフォーメーションなど、多様な専門人材がコラボレーションしているからですね。

戦略のみならず実行まで対応できる総合力に対して、クライアントからは「泥臭く取り組んでくれて感謝している」という評価も頂戴しています。

※著作・制作日本経済新聞社(2025年日経電子版広告特集)。記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。

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