GDPR認証のグローバル化――Europrivacy認証が変える企業のコンプライアンスガバナンス

  • 2026-10-02

2026年4月15日、欧州データ保護会議(EDPB)は2つの重要な意見書を採択し、GDPR第42条に基づく認証制度「Europrivacy(ユーロプライバシー)」のグローバル展開、ならびに同第46条に基づく越境移転ツールとしての活用を正式に承認しました。これにより、EU・EEA域外企業もGDPR遵守を第三者認証によって客観的に証明できるようになり、越境移転対応の実務は新たな段階に入ります。本インサイトでは、この制度改革が企業に与えるインパクトと、特に日本企業が取るべき戦略的アクションについて考察します。

Europrivacy認証制度のグローバル展開

Europrivacyは、EDPBにより承認されている「欧州データ保護シール(European Data Protection Seal)」の一つであり、GDPR第42条に基づく公式認証制度です。従来、その対象は主にEU・EEA域内に所在する企業に限定されていましたが、今般、適用範囲が世界規模へと大きく拡張されました。

EDPBが2026年4月15日に採択した以下2つの意見書が、この変革の中核を成しています(図表1)。

図表1:Europrivacy見直しに関する意見書概要

意見書

内容

企業への影響

Opinion 14/2026
(第42条のグローバル化)

GDPRの適用を受けるEU・EEA域外企業による「欧州データ保護シール」取得を承認

域外企業も自社のデータ処理活動のGDPR準拠を公式に証明可能

Opinion 15/2026
(第46条の移転ツール化)

GDPR第46条第2項(f)に基づく「適切な保護措置」としてEuroprivacyを承認

域外のデータ輸入者が認証を取得し、法的拘束力のある約束を交わすことで、適法な越境移転を実現

これにより、EU・EEA域外の企業であっても、自社のデータ処理体制がGDPRに準拠していることを、独立した第三者評価を通じて客観的に証明することが可能となりました。日本企業をはじめとするグローバル企業にとって、GDPRコンプライアンスを対外的に示す実効的な選択肢が大きく広がったと言えます。

執筆者

山本 直樹

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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道輪 和也

ディレクター, PwCコンサルティング合同会社

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松浦 大

シニアマネージャー, PwCコンサルティング合同会社

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折原 裕佳

マネージャー, PwCコンサルティング合同会社

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